Ise Journal

Vol04. 弁財天と麻

29th NOV,2006 part.2

今井の集落を抜けるとそこは天川村。
天川には天の川という川が流れており、
この川は空の「天の川」と同じ形で流れていて七夕にはそれが見られるという。

そして、その天川村には天河弁財天神社があり、ここがなんとも不思議な場所だ。
口では説明できない。
ただ場所が透き通っている。
熊本の幣立神宮のときと似ている。
ここは弁財天を祭ってある。
さらに南北朝では天皇を匿っていた場所である。
遊女を祭っている場所でもあるらしい。
空海は高野山を下りて、初めての修行を、この地で行っている。
なんか気になる場所である。

鳥居を抜けると、階段を上っている。
この形も伊勢、弊立と似ている雰囲気。
構図が一緒である。

能舞台を発展させてつくったような神社。
実際に能を行うらしい。
芸能の神様だからである。
神社なのに、「かつらぎ」という天皇しか使えないといわれている屋根をしている。

神社の麓の小道。
どこも気持ちいい。

天川の不思議な空気にやられた御一行は、とうとう麻吉旅館に到着。
夜の雰囲気は、想像以上に幽玄だ。

入り口。
完全に「千と千尋の神隠し」。
一泊二食付きで12000円。
準備できてますからと、お風呂に向かう。

風呂までの道のり。
中は迷路のようになっており、色んな所に複雑な階段がある。
旅館の中なのに外にいるようだ。

渡り廊下。

風呂上がりに、渡ってみる。
小さいのになんで、壮大さを感じるのだろう。
どんどんこの建物に入り込んでいく。

風呂上がると食事ができている。
いい感じのこてこて旅館風。
ほんと迷い込んできたようだ。
変な物語の中にいるような感じ。

なんかこういうビールと食事のシーンが、何かを僕に喚起している。
なんだろう。これ、幼少の体験か?

ビール大瓶4本開けて、今日は眠くなる。
酔っ払っていった厠がまた凄くて、
急に目を覚まし、デジカメを持ってくる。


※クリックすると元のサイズで見られます。

部屋の中、全面ガラス。
紅葉は見え、ホントどこだろここ。
すごいよ、すごい。
気分は東海道五十三次。
林さんは「文豪のようだ」と言っていた。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-