Photographs

シュバルの理想宮②

郵便配達夫シュバルは19世紀にフランスの片田舎の道端で石ころを広い集め続けそれをセメントで固め、自分の墓となるこの理想宮を30年以上も作り続けた。
頭の中の設計図によって作られた唯一の建築。全てが細部から作り出され、生き物のように建っている。

左は細部写真。ひとつひとつ具体的な動物の顔をしているわけではなく、どれも曖昧な造形である。
しかし、それが逆に色んなものに見えてきてしまう。見ていると壁が動いているように見える。何匹も動物が生まれては、次の瞬間にはまた違う生き物に変化している。
細部だけで作られた建築。その時、動く建築となる。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-