Winnipeg & Vancourver Journal

Vol02. インストール中

1st May,2008

やっぱりカナダなので、メイプルシロップとパンケーキを注文。なんかまだ時差ボケが残っておりフラフラしている。パンケーキがここに来ると三枚ペロリだから不思議である。

このホテルのカフェがまた凄いいい感じ。1914年からだから相当年季が入っている。
天井高いふるい建物が東京にもあればなと思う。
アントニーもよくここで朝食を食べるらしい。珈琲もなかなか。

アントニーと久々に会う。彼は今、このPLUG IN ICAというギャラリーでディレクターをしている。古い建物をたくさんのギャラリーが共用している。どう見ても文化的な匂いがしないのに、中では面白いことが行われている。ウィニペグは不思議な街である。

これが今回の展覧会を元に出版された本。
200ページを超える分厚いクオリティの高い本になっていた。

PLUG IN ICAは隣り合わせている二つのギャラリーがあり、ここが僕が展示するスペース。
横では、カナダを代表するアーティスト、デビット・ホッファが凄い作品をインストール中で多少、緊張する。

0円ハウスに取り付ける覗き窓にて撮影。二人が今回手伝ってくれるスタッフ。左がイーアン、右がコーリン。二人ともウィニペグ在住のアーティスト。カナダの展示はスタッフのモチベーションが高いので、とても安心して作業ができる。

どんどん出来ていく。このソーラーハウスも本当に何回も頑張ってくれている。今後はどこに行くのだろうか?戻ってくるにもお金がかかって仕方が無いので、ずっとギャラリーを放浪するのではないかと思われる。

お昼はスタッフと三人で近くのインド料理屋。バッフェスタイル。ウィニペグ産のFORT GARRYという地麦酒を飲む。美味。ほうれん草スープも。何か腹はやたらと減っている。しかし、とにかく眠い。

途中で、本屋は無いかと聞いたらいい古本屋があると教えてもらった。古本とレコードと他の訳分からんものも売られている何でも屋。僕はこういう店が好きだ。そういう所には、髭もじゃの親父と、その横にやたらと若い店員がいるもんだが、ここもそうだった。若い女店員はいい自由な空気を醸し出していて心地よくなる。

イーアンの向こうに見える古い建物は、今はアーティストたちのアトリエになっているらしい。ここは高いんだそうだ。こうやって、一見古い町並みだが、その中身はアーティストたちが転用して使っている。

ソーラーハウスは完了。写真の展示は明日にすることに。とりあえず眠くてたまらんので午後5時で一回仕事を終えて、ホテルに戻り寝る。

ホテルの前にある映画館。

二時間寝て、アントニーが迎えにきてくれたので車に乗り込み、高級ホテルのラウンジにてみんなで会合。

おーいいねー、とかはしゃいでいたら、明日泊まってもいいよだって。言ってみるもんである。また地ビール。

で、やっぱりハンバーガー。何でこんなにうまいのよ。

原さんと小倉さんの友達のエドワルドや、映画監督のノーム、他にアーティストも集まり、みんなで喋る。エドワルドは建築家でありアーティストでもある人で興味深い話。英語ばっかりだから途中から分からんくなるけど、いつもそこは我慢と思って通り過ぎると、意外と耳にしっかりと言葉が入ってくる。何事も訓練である。しかし、少しは僕も英語が上達しないもんかね。どうにか自分の知っている言葉で説明しようとするが、話したいことは微妙なニュアンスが必要なものばかりなので、なかなか大変だ。だが、そうやって話していると、少しずつ自分の中に新しいアイデアが降り立ってくるときもある。違う頭を使っているからだろう。それぞれみんな独自の生き方をしており、非常に刺激になる。時差ボケも吹っ飛ぶ。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-