Vancourver Journal 2011

Vol06. 親友シャーリーンとのドライブ&新しい出会い

22th Apr,2011

2011年4月22日(金)。昨日の興奮も覚めやらぬまま、今日はシャーリーンの車に乗って本当のドライブ。滝を見に行こうと誘われる。日本人のマキちゃんとユウタくんと一緒に。朝食はバンクーバー郊外の絶景が広がるレストランでそば粉のパンケーキ。美味いんだ、これが。

スコーミッシュという街にある大きな瀧の前でシャーリーンと。僕のバンクーバーの母のようであり、小学生の同級生のような人でもある。バンクーバーでフーと結婚式をあげたときはアフターパーティーを自宅でやってくれるし、僕がバンクーバーに滞在するときには、下の階の部屋を貸してくれる。いつもどこか車で連れて行ってくれて、二人で一緒にリラックスする。とても素晴らしいアーティストなのだが、恥ずかしいからといって作品を見せてくれない。で、ありながら才能の実業家でもある。僕の奥底からの心の支えなのだ。

川べりでゆっくり。気持ちよい空気を吸い込んで、展覧会後の疲れを癒す。

ホテルに帰って来てからは、原さんの家へ。今日はたくさんの人をまたまた招いて日本食パーティーを開くことに。原さんとともちゃんとヤンが準備して、おでん、卵焼き、おひたし、マグロのたたき、サーモンの刺身など豪華。

食後お汁粉も。美味。苺とかクランベリーとかブルーベリーとかブラックベリーとか入れて食べる。これが美味い。

オープニングも来てくれたポール・ドゥ・グズマン。ポールもとても才能溢れるアーティスト。昔からの友人。初めて来たのが2006年。それから色んな友人が出来た。みんなとずっと付き合っていこう。長く長く、一緒にバンクーバーで遊ぶように仕事をしよう、と思った。ヨーロッパの今の動きなどを教えてくれた。8月にユトレヒトに行く。その時に、今度はヨーロッパでの活動を開始する予定だ。お前はいける、とポールが言ってくれたのでやるしかない。

バンクーバーの伝説的なアーティストがどんどんやってくれる。その一人、グレン・ルイスは60年代に熊本に行ったことがあるという。バーナード・リーチの最後の弟子でもある(!)グレンから当時の色んな話を聞かせてもらう。ポール・ウォンは16歳の時から、このグレンにお世話になっているという。二人ともゲイ。しかも、当時はゲイである事自体が犯罪であったのだ。彼らも不幸なことに何度か逮捕されている。そのような弾圧を受けながら、それでもどうにか作品を作って来た。だからこそ、芸術に力があるのだ。どんな状況でも創造的に生きることをやめない人間たちが、今日、原さんのところに集まっている。そして、それをサポートしてくれるコレクターたちも。そこに、なぜか九州男児の僕まで入り込み、しかも馴染みすぎて、ローカルの人間みたいになってしまっている。心の中で、観劇して、泣いていた。

リックは今日も来てくれて、しかも、キョウヘイはクレイジーテキーラだからといって、スペシャルなテキーラを持ってきてくれた。

ハンク・ブルとドナとリックと僕とヤン。幸福な時間。飲んでいるんだけど、どんどん新しい仕事が生まれていく。これが「仕事」だと思う。誰からも指示されない。自分で自分の頭を使って、素晴らしいパートナーたちと一緒に面白いことをする。酒を飲む。それをもっと徹底するぞと思った。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-