Nairobi Journal

Vol03. 狂気の夜・ダンス・ダンス・ダンス

11th Jan,2007

マタトゥに初めて乗る。完全に現地人に馴染んできました。 なんかここは僕の土地だったのではないかといういつもの勘違いが始まりだした。 やっぱり僕は日本ではないのかもしれない。

スーパーマーケットに行き、材料の手配をする。 これ、いいなぁ。

今日からトニーの兄、ピーターも参加する。 この人とはホントにウマが合った。っていうかウマ合い過ぎなんだけど。 ケニア人は僕にジャストフィットです。彼らも僕が大スキのようだ。 こんな踊る人見た事無いのかな。そして、みんな日本人は格闘技が出来ると思われていて、 毅然としていればむしろ尊敬の念すら感じます。さらに僕は変なダンスやマジックをするからみんな好きみたい。

トニーと一緒にスーパーマーケットに交渉して、段ボールをゲットする。 というか、買う。ナイロビでは全てのものがリサイクルされていく。自然に。 だからゴミと呼ばれるものは一切無いのだ。

今日はピーター以外にもトニーの仲間たちがボランティアとして大集合。 みんな僕と一緒で変なやつばっかりだから、皆と気が合う。さらにクマモト出身というと、 みんなタマゲタような顔をする。なんでもクマモトという言葉はスワヒリ語で とてもとてもHな言葉のようで、みんな顔を赤くして、笑いが止まらない。 そのおかげで、皆と仲良くなったから結果オーライですけどね。

鎌を研ぎたくなったら、近くの工場にお願いする。戦後直後のフィーリング。 この自由がいい。これがない、日本には。これをもたらしたい日本に。 と、そんな彼らを僕は尊敬する。

道具はここで買う。

僕は段ボールでとにかく家を作り続ける。 これで、塔を作り自転車で8キロ走るのだ。

ランチは皆で、近くの食堂へ。僕はチキン&チップス&サラダで120KSH(=240円)。 美味い。食事も全然困っていない。むしろ美味い。

マイブラザーと化した面々。とにかく「お前はどこから来たのか?」という 冗談しか言わない、で、クマモトだと言うと、顔を赤くして笑う。

トニーは僕のために家の中に住ませるパペットを作ってくれている。 こういう即興がいいのよ。ノープランの僕には最高なのよ。アドリブで生きている彼らは。 と、いうか僕もだから、本当にずっと探していた友人にようやく会った感じ。 僕はトニーが大好きである。トニーは僕の仕事が速すぎると驚いている。 彼が一つ作る間に、僕は12戸も作ってしまった。そりゃ驚くだろう。 で、そのおかげで彼も真剣に僕の作品に取り組んでくれる事になった。

トニー、いいよー。入り込んでるねー。ウサワ、ウサワ!(=いいよ!)

こっちはサイレンス。彼も最高の変人である。 でも、みんな話しながら,笑いながら仕事は速いんだよね。 素晴らしいよ。

見えにくいが、彼はジャゴ。彼はケニアアートシーンの仕掛人のような重要人物。 で、僕と直感的に一緒だなと感じた。で、彼が今日は特別にいい所へ連れていってくれるらしい。 トニー、シュレム、ソグデ、バン、僕、ジャゴの6人で出掛ける。

ジャ-ン!! なんと今日はケニアで一番有名なバンドのライブの日だった。僕がフェラクティばっかり言っていたから連れてきてくれた。これは観光客の一人もいない、まさに生のケニアの音である。 ジャゴ最高だよ、あんたは!!!その恩を忘れないように、これは是が非でも踊らなくては! しかし、ケニア人たちの踊りも凄い、腰振りまくっているぞ。

狂喜乱舞。僕も一番前に行ってしまった。トニーも前に出てきて、踊り狂う。 最高の踊りを返せたと思う。なんと、ソロダンスの時間まで提供してくれた。 僕の本業はやはりダンスなのか??な??

色んなシンガー、ダンサーが立ち代わり、踊り歌う。最高の夜。なんだよこれは!! 一体僕は日本で何をしているのか?ますます分からんくなってきた。 踊りながら、作品を作りながら、人に空間の事を伝える仕事、、。 ナイロビではそれを考える事が出来る。 とにかく刺激になる。12時過ぎまで踊り狂う。 今日でナイロビと完全に一体化した。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-