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Journal -坂口恭平の毎日-

2009年9月17日(木)~2009年10月5日(月)

Tronto Journal

2009年9月16日(水)

午前中、買い物。その後、原宿へ。リトルモア編集部。トロントに持っていく0円ハウスの本を二冊ゲット。その後、いつものようにデザイナーの宮川さんと長話。建築について話が盛り上がる。いつもリトルモアに来たら、同じ事務所でやっているここに来て、話をするのだがお決まりなのだが、いつも刺激になり、楽しい。今の建築の流れは、かならず衰退するという話で一致。今までの権力やお金の力でだけで建っていた建築とは違う、人間のための根源的な建築が現れてくるはずだ。そのとき、0円ハウスは非常に大事なモデルになると思う。その後、渋谷へ。河出書房の坂上さんと会い、打ち合わせ。四次元ガーデン書籍化について。うまく企画は通りそうだ。ハローワークスも単行本化したいとのこと。ありがたい話である。一緒に、エココロ編集部へ行き、井澤編集長と社長に会う。書籍化についての話。一緒に盛り上げていきましょうとなる。ありがたい。その後、ケイちゃんと会う。立体読書の書籍化構想。来年に向けて。いくつも本の仕事が動いている。面白くなっていくといい。太田出版梅山氏から電話。原稿について。なんとか年内になんとかしたい、が、まだ固まらない。カナダに仕事を持ちこむことに。家に帰ってきて、明日の出発の準備。すぐ完了。いよいよトロント行きである。どんなものが出来上がるか想像がつかないことを楽しむ。

2009年9月15日(火)

朝起きて、原稿。午前中、歯医者。お昼、フーの友人のシュクが遊びにくる。ランチ。アオと公園に行き、水遊び。その後、国立駅にて春秋社の篠田さんと待ち合わせ。ジュンク堂新宿店と池袋店で10月から11月にかけて行われるフェアの展示物を渡す。マロニエにて打ち合わせ。新しく春秋社のウェブマガジンが始まるらしい。連載の依頼。一坪遺産のあとがきで書いた、少年の秘密基地の話から広がって、少年少女の秘密基地探索はどうかと提案。その後、帰ってきてスケッチ仕事。

2009年9月14日(月)

トロントのインスタレーションのアイデア練り。ま、いつものように現場に行ってから、また変化するんだろう。こうやっていつも不確定なものへと向かっていく時には、何ができるか分からない、頭の中は形にならないもので覆われて、カオスになるのだが、その状態は緊張するが、色んなものが混ざり合った創造的な瞬間でもある。無数の視点から考える、その瞬間は、いつも何か書きたいという衝動に繋がっていく。形にならない、言葉にならないものを、作りたいと思う。しかし、その状態というのは、なかなか手が動かない時でもある。エココロから依頼されているスケッチを作成。オスカーピーターソンを借りてくる。

2009年9月13日(日)

朝起きて、原稿。午後外出。新宿へ。新宿茶寮にてポプラ社の編集者藤田さんと初対面。隅田川のエジソンを読んでくれたらしい。ありがたい。そして、小説執筆依頼。小説は隅田川のエジソン以来、全く書いてこなかったので、これは良い機会だと思い快諾。東京に暮らす様々な人の生活風景の短編集なんてどうですか、と言われ、興味津々。一つ短編を書いてみることにした。書きたいことは溜まってきている模様なので、楽しみである。ハロー!ワークスゲラチェック。速攻で戻す。月刊スピリッツのスケッチ描き上げ送信。リトルモアのエッセイに取り掛かる。「父親になって思ったこと」慣れないテーマで戸惑う。

2009年9月12日(土)

朝起きて、原稿。月刊スピリッツ用のスケッチ。その後、午後二時に国立駅で東京芸術大学の建築学科の学生と待ち合わせ。彼女たちが自費出版している雑誌でのインタビュー。この最近のやたら綺麗なデザインばかり出てくる建築の世界に完全に嫌気が差しているようで、よい感じだった。でも、それを突き進ませていくと、僕みたいにずっと飯食うのにも苦労するよと言った。それでも、やっていくと面白いことが起きる。そんな話。トークショーを企画しようという話になった。今度は同年代の建築家と話してみたいとの意向を伝える。その後、駅でフーアオと待ち合わせして、一橋大学構内を散歩。家に帰ってきて、春秋社から頼まれている資料を整理。送信。夜はゆっくり。

2009年9月11日(金)

朝起きて、ロイヤルホストで原稿。お昼まで、そのまま電車に乗って、新宿へ行くつもりが寝過ごして四谷へ。で、四谷で、ハザマと待ち合わせ。車で小学館へ。編集部にて村山さんとウェブサイトの打ち合わせ。その後、今日もお気に入りのパスタ屋へ。ハザマと二人で行き、キノコとベーコンとなすの和風パスタを注文。やはり美味。その後、新宿まで送ってももらい、帰宅。夕方、アオを公園に連れていき、仁くんと遊ぶ。花椿編集部から連絡。ようやく10月5日号に載るらしい。半年経った。春秋社、篠田さんと10月中旬から行われるジュンク堂フェアについて打ち合わせ。夜、アオと一緒に即寝。

2009年9月10日(木)

朝起きて、ロイヤルホスト。coyote0泊3日の原稿。すぐ完成。家に帰ってきて、写真と一緒に送信。昼食を食べて、外出。渋谷へ。エココロ編集部で、イラストの出前注文。モスバーガーの面白企画の絵を描く。その場で即日提出。ケイちゃんからのいつもの仕事。完成。そのまま家に帰ってくる。フィリップ・K・ディックの短編集を購入。その前書きが素晴らしい。アオと外出し、今日も公園で遊ぶ。村上女史と電話。なにやら不思議な偶然が起こったとのこと。ハローワーク、0泊3日、珍貸、原稿、概ね良好とのこと。これで、出発前に締め切りのf原稿を全て書き終えた。後は、太田出版の単行本の修正に取りかかる。夜、外出し、再びロイヤルホストで原稿。10時ごろまで。

2009年9月9日(水)

午前5時東京着。帰宅し、寝る。起きて、四次元ガーデン、東京珍貸住宅情報、ハロー!・ワークス、それぞれ原稿&画像を送信。路上力の写真も送信。その後、アオ連れて郵便局まで一緒に歩く。街を歩くのが楽しいようで、道草一杯。イラストを送付。帰りに、公園によって、幼稚園児のリナちゃんという女児とアオ遊ぶ。楽しいようで、帰りたがらない。滋賀県立大学の学生より講演会の依頼。快諾。河出書房の単行本企画。反応良しとのこと。ありがたし。昨日の夜行バスの中で聞いていた、ELOのMr.BlueSkyが頭から離れない。BeckのウェブサイトでDjMIXが公開されており、それが面白い。colleenのSummer WaterとJens LekmanのAnother Sweet Summer's Night on Hammer Hillがミックスされてアーサーラッセルみたいになっていた。とか思っていたら、Jens Lekmanは、アーサーラッセルのA little lostを歌っていた。しかも、カリンバで。こういうのは嬉しい。

2009年9月8日(火)

coyote取材。山形で美女によるマッサージを受ける。夜、夜行に乗り込む。Animal collectiveのFireworksDisney Girls(1957)聴く。

2009年9月7日(月)

朝起きて、ロイヤルホスト。原稿。珍貸住宅情報。10枚完成。その後、コヨーテ、ハロー!・ワークスの原稿。途中まで終わらせて、帰宅し、昼飯。その後も引き続き原稿を書いて、13枚完成。最近少しずつまた原稿が書けている。で、単行本に繋げたい。その後、ハロー!ワークスのスケッチ4点。これも終わらせる。ケイちゃんから電話があり、イラストの仕事依頼。小学館ウェブサイトについての返答、概ね良好とのこと。いくつかの変更点を直したら、いよいよ始まる。トロントの書類をまた書いて送信。出発前の仕事が大分終わってきた。そういえば父親としてのエッセイも書かねば。で、今から、コヨーテ0泊3日の旅。今回は、山形でマッサージしてもらいに行ってくる。

2009年9月6日(日)

午前7時からロイヤルホストで、原稿。珍貸住宅情報について。11時まで書いて、外出。昨日会った路上生活の達人に会いに、代々木公園へ。話をじっくり聞く。その時に、まだ路上生活を初めて一ヶ月の新人の人がやってきて、その人からも話を聞いた。その二人の精神の違いに驚く。達人はまるで山奥の禅僧のような精神状態なのである。さらに、彼のまわりには、なぜか、大量の雀や鳩や、さらにはカラスまでが集まってきている。代々木公園の中で、明らかにそこだけ異世界の空気が流れている。いや、この状態こそが都市での自然と言えるのかもしれない。みっちり話を聞かせてもらう。その後、横で開催されている、ブラジルフェスティバルに行き、池尻大橋へ。スギの家に遊びにいく。取材も兼ねて。色々話す。ズブロッカグレープフルーツジュース割りを飲む。これ美味。夜はスギと一緒に、池尻の饂飩屋「夢吟坊」へ。鳥饂飩を食べる。美味。その後、帰宅。

2009年9月5日(土)

午前中、原稿。その後、あんまり気持ちがいい日なので、フーアオと外出。代々木公園へ行く。明治神宮にも行く。で、遊びついでに、ハローワークスの取材も。代々木公園は取材したことがないので、色々歩いてみる。試しに、ある男性に話かけたら、その人がまたとんでもない人であった。ニコニコ顔で質問に答えてくれた。今日は、フーアオもいるので、明日また改めて取材させてもらうことに。やはり、彼らは一番、都市化した人間と言えるのではないかと思っている。都市こそが、人間にとって一番の自然である。その中で、固定した世界で働き生活をするということは、自然に反する人工的な動作ではないか。どんな人間でも、許容するというのが、都市の持つ力であるならば、0円ハウスは一番都市的な、バナキュラーな建築であると言える、と思っている。「都市は発狂する」を読むと、その辺について、かなり勇気づけられる。

2009年9月4日(金)

朝9時帰宅。その後、メール処理し、午前11時ごろ妊婦の井田が来訪。茹で鶏で昼飯。午前2時まで話す。その後、原稿の直し、河出書房の坂上さんに資料を提出、路上力原稿送信して、外出。国立駅南口で映画監督の伊藤と待ち合わせ。こんど上映される映画にトークショーで出てくれないかとの依頼。完全に知り合いなので、他の人がいいのではないかと、提案。など色々話す。米買って帰宅。豚肉の味噌炒めを食べる。夜、偏頭痛。横になる。

2009年9月3日(木)

午前中、原稿。小学館の二つの連載書き上げる。その後、外出し、新宿へ。トロントに住んでいるアーティスト、大介さんとベルグで会う。カレーと生ビール。僕が参加するトロントでの白夜祭のインスタレーションに、テクニシャンとして協力してくれることになったので、初対面。作品の説明や、考えていることなどを話す。日本人がいるのはかなり心強い。今回は、60歳にして性転換をし、古い映画を大量にアーカイブしている映画技師でもあり、トロント中のアーティストが愛用している自転車を作っている技術者でもあるマルティンという楽しいテクニシャンもスタッフとして動いてくれることになっている。なんだか、面白くなってきそうだ。まだ、プランが完全に決まってはないのだが、なんとかなるだろうと思っている。二時間話して、その後、新宿茶寮へ。河出書房新社の坂上さんと初対面。一坪遺産を読んで連絡をしてくれた。単行本の依頼。連載をしているものをまとめる話などがでる。文庫化についても。色々と話をする。その後、西荻窪へ行き、珍貸住宅情報の原稿をジョナサンで二時間。午後7時に改札で佐々木さんと待ち合わせ、コヨーテの二つの連載についての打ち合わせをしながら、タイ料理。ハンサム食堂no.3。広島ではまってしまった、パッタイを注文。ヤムヌアも。連載の打ち合わせは遠くへ飛び去って、なんだか熱く話していたような。その後、二軒目アフターグロウ。ラガヴーリン、ラフロイグの樽で詰めたラム、ラフロイグ、余市ロック。明太パスタも食す。ここのは本当に美味。途中から亮太も参戦。12時頃まで。亮太の家に宿泊。

2009年9月2日(水)

朝から車を借りて、フーアオと三人で巣鴨の妹の家へ。ののかと久しぶりに会う。夕方まで遊ぶ。で、帰ってくる。東京人が送られてくる。巻頭で随筆を書いている。栗本慎一郎氏の「都市は発狂する」をまたまた読んでいる。この本は今でも、得られるものが多い。都市狩猟採集生活を書こうとするときに、かなり参考になっている本である。これとShuggie Otisのアルバムは、なぜか自分の中では共通点があり、いつ読んでも聞いても、いい。

2009年9月1日(火)

午前中、原稿。その後、外出し、新宿へ。ハザマと待ち合わせし、車で小学館へ。小学館ウェブサイトでの新連載「カリスマホームレスに訊け!」の打ち合わせ。担当の村山さんと会う。ハザマにウェブデザインを依頼しているので一緒に。打ち合わせはスムーズに進み、面白くなりそうだ。その後、喫茶店へ行き、パスタを食べる。きのことベーコン。ここのが、うまくてびっくり。そして、国立に帰ってくる。其の後、東京珍貸住宅情報第3回目の取材に行く。池尻大橋へ。杉の家に遊びにいく。ここの家が凄いんです。詳細は光文社「本が好き!」で。いい記事が書けそうである。その後、杉の家の近くにデザイナーの峯ちゃんの事務所が引っ越してきたらしいので、遊びに行く。ジミヘンの未発表音源を焼いてもらう。深瀬昌久氏の写真集も見せてもらう。良い刺激になる。終電で家に帰ってくる。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-