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Journal -坂口恭平の毎日-

2007年4月30日(月)

 午前5時からスケッチ。今日中に終らせるものがあったので、出発前に仕上げる。どうにか9時に終了。そのまま送る。アー終った。そして、今日は地震EXPOでのシンポジウムに参加するので、馬車道へ向かう。午後1時半にBankART NYKに到着。建築家の宮本佳明さんと初対面。僕は前々からもし話したりするとしたら宮本さんとかなーっと創造していた。とおもったらやっぱり今回対談することになった。話をしていると、非常に柔らかい。これは面白くなるなと思い、曽我部さんと宮本さんと三人で弁当食べながら打ち合わせ。今日は、BOAT PEOPLEという人たちが乗ってきた船の上でのシンポジウム。揺れている。人もかなり入ってきた。シンポジウムは途中からやはり僕はいつもの勢いに入ってしまい、多少入りすぎる時もあり、僕は感覚だけを話そうとするので、いつも伝えきれないのだけれど、今日もそこのところが出ましたが、いかがだったのでしょうか。しかし、お二人との話は自分としては楽しめました。友人たちもたくさん聴きに来てくれました。どうも。京都の講演会に聴きに来てくれた学生がまた来てくれたり、筑波からこれまた学生が聴きに来てくれたり、僕の大学時代の先輩だったり、そういった方も来てくれて、色々話した。それはこちらもたいそう刺激になった。シンポジウムが終ってからは曽我部さんと宮本さんと教え子たちと、僕と皆で8人で関内の「延明」というお店へ。曽我部さんのセレクト。ここは、延辺料理と言って中国と北朝鮮の国境に位置する中国風朝鮮料理のことらしい。羊を焼き鳥みたいに食べる。付けるのは唐辛子とクミン!僕はクミンが大好きなので最高でした。これはうまい。曽我部さんと宮本さんとも今後も色々絡んで面白いことをぜひしていきたい。午後11時30分ごろ間に合うといって京浜東北に乗ったが、起きたら終電で終点の大宮に来ていた。久々の終電終点起き!それで、今話題のアパート化しているという漫画喫茶へ潜入。シャワーも付いている。シャワーを浴びて、3時間寝た。始発で家へ帰る。長い一日。4月も色々な仕事があったが無事終了。

2007年4月29日(日)

 今日は10時に起きて、阿佐ヶ谷のベーグル屋「ベーグル」へ。この前買えなかったのでふうともう一度行ってみることに。そのベーグル屋は無茶苦茶小さいのに、人はもう並んでいた。日本ではないような風景。クリームチーズとスモークチキンとピクルスのベーグル、クリームチーズとブルーベリのベーグル、くるみベーグル、オレンジベーグルなどたくさん買った。そして、うまかった。こんなベーグル屋が近くにあったらいいな。西荻にもあるが、こっちはさらに安い、うまい。その後一回家に帰ってきて、午後1時に田町から歩いたところにある、「三田の家」に行く。今日は今度、京都精華大学で一緒に講座をすることになった熊倉さんとの顔合わせ・打ち合わせ。三田の家は熊倉さんら慶応大学の教授、学生で運営されている「家」である。ここは一軒家を改装して、色んな人間が集まれる場所として利用しているようだ。曖昧な場所を作っている。そういう曖昧な場所は、ナイロビにはいっぱいあった。ただ人が集まれるような屋根がある場所が。日本には現在ほとんどない。三田の家はとても気持ちのいい空間。空き地に近い感覚か。熊倉さんは僕の活動に興味を持ってくれたようで、京都精華大学でやる前に、慶応大学の熊倉さんのクラスで話さないかと。面白そうなので、引き受けてみた。その後、近所の中華料理屋でランチを食べながら打ち合わせ。色々面白いことになってきそうだ。そして、熊倉さんとは別れて、渋谷へ行く。NANZUKA UNDERGROUNDでやっている宇川直宏個展を見に行く。ぎりぎりおもろいが、僕にはまだわからん。でもやろうとしていることは気になる。自然災害をテーマに作品を作っていた。家に帰ってきてから、鳥団子鍋を作る。やはり鳥団子鍋はうまい。昆布だしだけで、どうしてこんなにうまいのか。

2007年4月28日(土)

 原さんからメール。今回のバンクーバーでの0円ハウスの展覧会が、色んな人と話していてもかなり好評だったようで、去年の展覧会では一番良かったのではないかと言われているという、なんともありがたいことが書いてあった。初めての個展だったにも関わらず、そう評価してもらったのは非常に励みになる。バンフでの次の展覧会も進んでいるので、この調子で行きたいものだ。今日は午後から慈恵医大病院のアトピー講習会にふうと参加。これは無料で慈恵医大の上出医師が行っているもので、もうすでに100回を超えているそうだ。20人ほど集まっていた。少しの講義の後、トークセッションのようなもの。かなりオープンなやり方で、面白かった。帰りに高円寺の紅茶屋で茶を飲む。ここはワッフルがうまい。今日は途中でデンと中央線の中でばったり遭遇。Dig-ital続きやんないんですかと言われる。昨日考えていた事だった。そんなこと言ってくれる人もいるのであるから、やってみよう。

2007年4月27日(金)

 朝から原稿を少し書き、その後はスケッチを仕上げていく。本の中に入れ考えている挿絵である。鈴木さんの地図の作成。後は鈴木さんの周辺の環境のスケッチ、自転車のスケッチ。さらに、エココロの挿絵の仕事も一緒にやる。絵を描くのと、文章を書くのは全く違う領域を使うのだろう。ここ最近とは違う頭を使った感じがする。僕にはこっちの方も大事である。こういう挿絵がたくさん入っていて見てるだけでも楽しいようにしたいと思っている。そして、Dig-Italもこちらが一段落してきたらまた始めたいと思っている。一つの街を歩き回っているような本にしたい。どこから読んでもいいようなもの。ストーリーではなくて、臨場感があるもの。こういうアイデアも、走らせとかないと。焼きそばが食べたくなり作る。午後11時頃渋谷UNITに向かう。タンゴと亮太。今日は、4heroのDEGOのライブ。しかし、イマイチだった。下の小さなところでやっているDJの方が良かった。朝五時に出て帰る。

2007年4月26日(木)

 午前5時起床。原稿。午後はハザマの家に行き、30日のトークショー用のデータを作る。これがなかなか面倒で、というか普通は面倒ではないのかもしれないが、僕にとっては面倒で、なんせ、そういう作業になると途端に頭の回転がかなりスローになってくる。ラガウ゛ーリンを飲みながら。というかそれがいかんのか。で、無事終了。近くの「つけうどん」屋なるところで、親子釜玉うどんを食べる。鳥そぼろが入っている、釜玉うどん。うまい。麦酒少々。アントニーからバンフの展覧会について朗報が届く。俄然モチベーション上昇。そうこなくっちゃ。なんでもそうだ。イメージしている通りになり、安心した。

2007年4月25日(水)

 朝食、レーズンパン、ソーセージとサラダ、紅茶食べて、戸塚を出る。新宿で、タワーレコード。「OUT TO LUNCH」買う。あとアフリカ、ケニア関連のCD見る。でもなかなかリアルなものが見当たらない。昼前に帰ってくる。そして、今まで書いたのをまとめる。大分まとまってきた。それいゆで読む。午後5時に渋谷。エココロの事務所でエリちゃんと打ち合わせ。4つの国のカット。どうなるか。色々資料を見ながら考える。ゴールデンウィークまでに仕上げる。帰りに、榎本俊二「ムーたち」第一巻を購入。久々の漫画。夕食は坂本屋。その後、トーク用のスライドを選ぶ。

2007年4月24日(火)

 午後5時起床。原稿。また一から書き直している。今日は止めずに夕方まで書く。20枚。合間にエリック・ドルフィー評伝を読む。翻訳は間章。僕は音楽を聴くのよりも、音楽のことを書いている文章を読む方が好きな時がある。今は完全にそっちで、とにかく図書館に行っちゃあ、音楽に関する文章を探しているのだ。音楽と言っても、誰のどういう曲がいいとか、歴史とか、そういうのじゃない。音楽自身について書かれている文章を求めている。これはなかなか普段本を定期的に読んでいるわけではない僕には見つけるのが困難ではあるが、 そういうのを探しているのだ。それで、今日はエリックドルフィーの本を読んでいる。彼の名前は知らない。何でもコルトレーンとかコールマンとかと一緒にやっていた静かなジャズマンのようだ。でも、それも関係ないと言えば関係ない。とにかく音楽についての文章。それを求めている。それは僕にとって空間についての考察でもある。思考についての考察のためでもある。一体何者なんだ、音楽についての文章とは。散歩に出かける。昨日いっぱい描いてきた鈴木さんの家のスケッチをまとめる。これを普通の本の中のカットには終らせないで、そこから広がるようなものに仕上げたい。本に関しては色々考えすぎて、拡散しすぎる。まぁそういうのは変にまとめずに泳がしておけばいいんだと思う。小学校のときに、デッカい図鑑のようなもの、冒険家が持っていそうな、変なものを集めた百科事典のようなもの、そういうものをいつか作りたいと思っていた。というのを思い出す。そうそう、そういうものをいつか作りたい。夕方、青山に行き、旅行の打ち合わせ。その後、ふうとそのまま戸塚の実家に帰る。ヒレカツ、筍と茄子の青唐辛子味噌炒め、麦酒、春キャベツ頂く。今日は戸塚泊。

2007年4月23日(月)

 午前5時起床。今日は鈴木さんの取材に朝から浅草へ銀座線で。午前7時前に着く。鈴木さん自転車貸してくれて、一緒にアルミ缶拾い。僕は手伝いながらも、地図を確認する。最近は缶自体が減ってきているようだ。それでも、また新しい麦酒を飲む人が増えてもいるらしいが。それでもみっちゃんの頑張りにより、10キロぐらいいった。その後、焼酎を飲みながら鈴木さんに色々と聞く。今日は実測までやらせてくれた。面倒くさいのかもしれないが、付き合ってくれている。午後4時に帰る。吉田謙吉の「考現学の誕生」を読む。僕はこの人の方が今和次郎より反応してしまう。この人の挿画が、研究結果であるにも関わらず、まるで、というかそのまま芸術作品であるからだ。帰ってきて、保坂和志さんの「小説の自由」を買い、読む。この人の文章の中で、小説の中の空間や、風景について書いてあるのを見て、立体読書的に気になったからだ。この本は小説論のようであるが、実はこの僕たちが体験している目の前の空間についての空間論なのではないか。曽我部さんから来週のトークショーについてのメール。そろそろこれも準備していかないと。ecocoloのエリちゃんより、この前のカットの仕事についての電話。エリちゃんは、よく昔、踊る場所で会ってた。今度は仕事の依頼。これが面白い。今度、一緒に講座を持つことになった慶応大教授の熊倉さんから連絡がある。近いうちに会って話しましょうとの事。来月から始まる講座もどうなるか楽しみだ。

2007年4月22日(日)

 今日はゆっくり起きて、朝一で中央図書館で資料を借りてくる。帰ってきて、神戸屋キッチンの葡萄パン、セロリ炒めナツメグ味。部屋の掃除。布団干し。その後、家の電気コンセントから煙が発生するというハプニング。おいおい。電器屋さん呼んで直してもらう。家が古いので、すこしガタが来ている。午後一時過ぎに阿佐ヶ谷へ。オリーブオイルを詰め替えにいく。詰め替える前に、和菓子屋「うさぎや」で、草餅と銅鑼焼きを買い食い。ここの和菓子屋は店内の空間がいい。丁寧でスケールが小さく、ここは人気店なので混雑していて、買っても包装している間待ってなくてはいけないが全く苦にならない。そして、オリーブオイル屋に着く。ここも「うさぎや」とある意味似たような空間。最近ホントこういうところが私は好きである。詰め替えように500mlの缶を買う。この缶がまた良い雰囲気。ここのオリーブオイルは本当に美味しかった。オーナーの人もこれが本当に好きなようだ。使い方色々教わる。その後、中華料理屋「小澤」を覗き、でも食べず、ベーグル屋へ向かう。しかし、午後3時で閉店するんかいココ!。残念、食べれず。でもここもいい店のオーラ。そのまま歩いて阿佐ヶ谷住宅へ。ここは4次元ガーデンの撮影の時によく来ていた。で、あんまり気にしてなかったんだけど、実は前川國男の設計で、春の満開の時にいったら、無茶苦茶気持ちいい。不思議の国のアリスの世界。腹が減ったのでサンマルクカフェで、バターデニッシュ頬張り、帰宅。夕方だが、納豆御飯(海苔付き)と、味噌汁と南瓜の煮物、とちおとめ。亮太が来る。麦酒。ハッピーターン。その後、亮太と宇田川さんから貰った「白州12年」のミニボトルをちびちびやる。亮太も腹減ったというので、近くの長崎亭で、皿うどん大盛を僕は横から突っつく。ここは店の外側の換気扇回りは少し汚いが、皿うどんはうまい。餃子もいい。なんといっても長崎レッドの店内の雰囲気が、九州のバスターミナルの地下街を彷彿とさせる。コーネリアスのsensuousを聞きながら、今日は完全休養日。

2007年4月21日(土)

 午後4時起床。原稿。スペインの学生から質問がある。よくみんな色々見つけるもんだ。昼飯はバルタバザールでタコライス大盛り。帰ってきてからは、バーナード・ルドフスキー「建築家なしの建築」を読む。この人の本を学生時代に読んだのが。僕の何らかの方向性を決めたとも言える。これは世界各地の今までは無視されてきた風土的で無名な建築たちが一堂に集められているのであるが、スタンスがこんな珍しいものがあるという感じではなくて、むしろこっちの方が普通である、という本。この本を久しぶりに読みたくなった。今日はこれまで書いてきたものを色々まとめて見る。なかなか長い文章を書き続けんのは難しいもんだ。書きながらテンションがバラバラであることに気づく。でも、それを合わせればいいかというと、分かりやすけりゃいいというわけでもないだろう。まぁそんな簡単には、自分に合った方法なんか分かるはずもないので、とりあえずはどんどんやるしかないのだが、、、。僕は直感だけで、バーっとやっちゃうので、今回の仕事は、今まで体験したことないもので、訓練にはなっている。が、なかなかまとまらん。とかなんとか右往左往。そういう曖昧な状態で書いたり、描いたり、撮ったり、喋ったりしている。ふうには、「いつもそうだから、いいじゃん」と言われた。いつもそうなのか。自分の状態はいつも自分では分からんものである。WATER BLUE CAFEのキャロットケーキにハマっているので、今日も食べに行った。フレンチローストと。千葉の多古玄米を買ってくる。夕食は豆腐ハンバーグ、南瓜の煮物、味噌汁、甘夏、玄米。寝る前に、WAKING LIFEという映画を借りてくる。これは実写なんだけど、アニメ、という何か説明がつかないんだけど、質感は最高にいい。しかし、話の内容はよくわからん。でも、見ているだけで頭の中の何かのボタンを押される。カユいところに手が届いた瞬間。

2007年4月20日(金)

 午後4時起床。原稿。18枚。午後12時に昼飯、玄米、野菜の煮物、味噌汁、ホウレン草ごま和え。それで、散歩。近所の農地を散策する。近所には何カ所か大きな農地があるのだが、どこもフルで使われていた。僕が、借りるのをお願いできそうなスペースはなかった。でも、どこも屋根付きの掘建て小屋はたくさんあり、気になる。こういうところに家が一軒ポツンと建っている想像をしている。これはまだ時は来ていないので、ゆっくり熟成させよう。帰ってきてまた書いた。夕食は、セロリと大蒜の玄米炒飯、揚げ豆腐の炒め物、キノコサラダ。

2007年4月19日(木)

 午前四時起床。原稿。午後11時までに15枚。その後、ふうと「はつね」で拉麺。僕はラーメン、ふうはタンメン。横を見ているといろいろ各々の食べ方が微妙に違うのが気になる。調味料は、胡椒、辣油、酢がいつも綺麗に置いてある。辣油を入れる人、酢をかける人、様々である。僕は辣油をちょいと垂らす、胡椒も。そして、スープだけになったら酢をちょっと入れる。で、ガーッと飲む。気持ちよい天気。だったので、ついそのまま「それいゆ」でお茶する。ロイヤルミルクティー。チーズスコーン。で、ふう見送って、帰ってそしてまた二時まで書く。午後は巣鴨に行く。美帆とノノカ、親父もいた。親父と麦酒飲む。ノノカはもうリモコン操作に才能をチラリ覗かせていて面白すぎる。DVDでもう終りのシーンが近づくと、つまり、CMのシーンになると、リモコン持ってこっちに走ってくる。そして、「あー」という。で、僕は再び再生ボタンを押す。全部「あー」と得意の「首ふり」の二つで僕を操作していく、たいしたもんだ。美帆に今日焼いたパンと南瓜の煮物貰って夕食前に帰宅。ふうが今週はベジタブル週間なので、全部ナモで。南瓜の煮物、肉じゃが(肉無し)、キャベツの味噌汁、エリンギのステーキ、甘夏と静岡のグレープフルーツよりの蜜柑。午後10時に就寝。

2007年4月18日(水)

 午前四時起床。原稿。午後12時までに18枚。今日は書いた。書けば書くほど脳みそは気持ちよくなる。疲れない。書けないと疲れる。で、今日から路線変更した。そしたらいっぱい書けた。ちょっと固くなっていたかもしれん。もうちょっと適当にさらっと書いてみよう。力抜けて楽になる。その後、築地の朝日新聞社に行き、AERAの矢部さんと少し話す。そして、隅田川へ。鈴木さんの取材。今日は佐賀の麦焼酎を手土産に。って単純にお酒を飲みに行っているだけのようにもみえるが、、。いえいえこれはれっきとした取材、取材。で、今日は鈴木さんスパークしていた。今まで聞いたことがない話飛び出てくる。なんと、鈴木さんには路上生活の師匠がいた!、、とか色々。午後6時まで色々と話す。帰ってきて、バルタザールで、玄米鳥唐揚げ定食。ふうは野菜定食。味噌汁を最後の方についこぼしてしまったが、ナモさん普通に新しい味噌汁持ってきてくれる。ここは店じゃないように見える。そんな普通に出てくるおかわり味噌汁に、自由を感じる。アフリカに行った時にドバイの飛行機の中で寝ぼけながら見ていたドキュメンタリーの用な番組があった。それは「記憶」がテーマだったようだ。全部英語だったからよく分からなかった。でも、出てくる映像が全部面白かったのでボーッと見ていたら、自閉症のような芸術家が出てきた。彼はヘリコプターに乗って街を一周するだけで全て街の風景を記憶することができる。そして、そのまま特設会場に帰り、パノラマの絵を記憶だけを頼りに、しかしほぼ正確に描いていた。驚いたがそのままにしていた。ら、今日検索もしていないのに、見ていたページの隣にちょこっと出ていた。そしたら公式ウェブサイトがあるらしい。東京のパノラマも描いていて、おおーっこりゃDig-italでないかい!と一人通じ合う。どこかで見たテレビの曖昧な記憶というのは曖昧なくせに、鮮明としてそれがなんというか届かないもどかしさ快感なのであるが、それが一体なんだったのか分かった瞬間もまた快感である。しかし、その快感は知ったあとには無くなってしまう。運動場が意外と狭かったと感じるようなものか。時として「記憶のサイズ」のほうが、自分自身の中では真実だったりするのだろう。でも、このパノラマ絵はいい。

2007年4月17日(火)

 亮太の家で午前8時起床。 家に帰る。スイス建築美術館からメール。やる気のようだがオープニングが6月9日。迫っている。まだ詳細は出て来ない。今日は、「0円生活の方法」英語版を書いてみる。やろうと思っていたがなかなか手を付けられなかったので、えいやとやってみる。フォントを変えたりして盛り上げながら書いている。昼食はベーコンエッグとメンチカツと玄米。昨日まとめた原稿を推敲。んーちょっと堅いようだ。なるほどこれではちと専門的すぎる。というか僕はそんなに専門家ではない。だから、そこのところはうまくバランスを取った方がいい。建築というテーマで切るんではなく、もう少し生活に当てていこう。軌道修正。今日は読書と音楽。JOSE GONZALEZのHeartbeatsという曲がいい。で、アコースティックギター一本でやっていて、そのコードチェンジの音なんかも録音していて、僕にとっては凄く空間的な音楽。しかもこの曲はもともと凄くテクノっぽい曲のカウ゛ァー。この人はZero 7というバンドでも歌を歌っていて、それを以前、CLASKAでやっていたDJがかけていた。無茶苦茶アコギなのに、テクノのレーベルから出ている。

2007年4月16日(月)

 午前4時起床。原稿。午前12時、10枚書き終わる。昼飯は「はつね」のラーメン。雨の日だから大丈夫かと油断していったら、もう既にいっぱい並んでいた。ようやく入れてラーメン注文する。なんでここのラーメンはこんなにうまいのか。完璧な普通。この考え方は参考になります。帰ってきて、今まで書いてきた原稿をまとめてみる。字数で4万字になっていた。でもあと倍以上は必要だ。ちょっとづつ書いていきましょう。で、その後のノルウェーのミュージシャンとか調べていたら、変な人登場。彼は楽器が弾けないが、編集が天才的な人。デジタルとはこういうことを言うのじゃないかと思う。ノルウェーの人らしい。怒ってバスドラ叩いているシーンがいい。
 今日はAERAの矢部さんと打ち合わせ&夕食。新宿御苑の「ばさら」というイタリアン。ハートランド麦酒で乾杯。今後の話をする。色々動いて来ているので面白くなってきそうだ。次の記事の話もする。僕が一度依頼されたが、なんとなく書けないなぁと思って寝かしておいたものがまた浮上してくる。これだから面白い。僕がやりたいやりたい今すぐやりたいと思っているものは意外とまだ早かったりするもので、そういう時に限って僕が意識していなかった考え方とかに矢部さんはなぜか反応する。このズレがいいのである。この前の0円生活の記事のときも、その前に違う企画の話をしていた時に、「あーそういえば最近凄い人に会ったんですよ」という話をしていたら、「それ面白そうじゃん」と言われ、急遽そっちをやることになり、書いてみるとすんなり書けて、出してみるとすんなり次の次の週には記事として出ていた。不思議なもんである。向かっていこうとした、その目標のちょいとズレたところにいる「何か」。だけど、それは始めから意識することはできないというもどかしいけれど、変な安心感。自分でも気づいていないものも引っ張り込んで来ている、ということに気づく。それはまわりから客観的に見ると、意外に見やすいのかもしれない。食事は、いろいろ野菜のサラダと、ソーセージの盛り合わせ。ホウボウのシチリア岩塩焼、スパークリングワインボトル、空豆、タケノコと空豆のピザ、渡り蟹のトマトクリーム、ジンロック。最後に珈琲を頂く。パスタはシェフ自ら手打ちで作っている。うまい。ごちそうになる。ありがとうございます。
 その後、矢部さんと午後10時半頃別れ、もう少し飲むかということに自分で勝手になり、丸の内線だったので亮太に電話し、新中野。前チェックしていたBARが気になっていたので、行ってみることに。BAR ESTERというモルトバー。入口がにじり口になっている。まるで茶室。入ると、かなり特徴のあるバーテンダーが一人。ラフロイグとお願いすると、10種類ぐらい出てきた。ここ、すごいかも。と、初めて見た若いラフロイグ2000年を注文。お通しがいっぱい出てくる。乾燥無花果、ハム、枝付きレーズン、スモークタン、そしてマンゴー入りヨーグルト。で、話を進めているとここのおすすめはなんでもラフロイグではなく、ボウモアらしい。ボウモアだけで50種類あるそうで、なんだかエラいところに入っちゃったなぁー、と亮太と顔を見合わせる。しかし、この緊張感は何とも言えない。ショットで、3千円で安い方です。と言われてチョビチョビ飲みに切り替える。でも、うまい。いろいろ話を聞くと、気さくに教えてくれる。彼もラフロイグからウィスキーに入ったのだが、その激しい香りに始めはやられていた。そのうちにボウモアの持つ、まろやかだが、それだけではない世界に魅せられて、、、。んーやっぱり60年代のボウモア、絶品です。と言っていた。で、ボウモア8年、ストレートで頼んでしまう。うまい。しかも色がいい。こんなに飲み物でこだわるものも少ないんじゃないだろうか。ワインともまた違うもんね。でも、その後は普通のバーでボウモア12年飲んでみた。気楽に。全然味が違う。やっぱりあの緊張感が忘れられない。んーまた行きたい。亮太の家に泊まる。二時過ぎ就寝。

2007年4月15日(日)

 午前4時起床。原稿。午前9時、11枚書き終わる。そこから今日のトークショー用のスライドを改良してみる。もう少し建築以外の資料を入れていこう。もう少し、はみ出してみた方がいいかもしれないと思ったのだ。デヴィッドホックニー、フランシスコベーコン、マルセルデュシャン、そして南方熊楠の資料も入れて構成してみる。ナントカいけそうだ。朝食にナポリタン風焼うどん作る。ナモさんのところのソーセージ使って。おいしい。11時に出発。12時過ぎに新百合の古河林業へ。午後1時開始。今日は昨日と打って変わって、たくさんの人が聞きに来てくれた。話はかなり脱線気味になっていったが、自分としては面白いところに行けたのではないかと思った。トークの後は質疑応答コーナーで、色んな質問が飛び、みんな色々熱くなってきてイイ雰囲気ができた。年齢層も幅広く、今後の可能性を感じるトークショーであった。二日連続でやったのは初めてだったが、これは結構面白いかもしれない。連続的に自分の話をするというのは、前日のを踏まえて、また改良できるのでいい。ま、なかなか二日連続で喋る機会はないけれど。住宅展示場という逆に前衛的な場所でやったのだが、みんなが住宅について考えられる、触れられる場所というのは建築事務所ではない。あって、住宅展示場だ。だからみんな何かしら色んな気持ちを持って展示場に来るのだろう。そういう場所、入口としての役割もここは持っているのかもしれない。考える機会になった。来てくれた皆さん、どうもありがとうございました。
 家に帰ってきて、ふうと一時間歩く。伊勢丹クィーンズで買い物。ここやっぱり楽しいわ。鰤と、クレソンと、皿うどんの太麺購入。夕食は、野菜皿うどん、鰤のハーブロースト(この前のFBPの真似)、大根の味噌汁、沖縄産の南瓜の煮物、甘夏みかん。今月の山場超えたような気がする。一番気にしていたトークショーが無事に盛況し、ほっとした。次は、原稿だ。毎日書いているペースはいいので、どんどん続けよう。そして、4月の最終日、30日は横浜のシンポジウム。今度は一人ではなく、曽我部さんと宮本さんと喋る。これもどうなるか?楽しみである。

2007年4月14日(土)

 午前7時起床。原稿。そして、午前9時出発。新百合ケ丘に向かう。今日は古河林業トークショー初日。いい天気。住宅展示場に到着すると、もうすでに井田と、他のスタッフの方準備を始めている。その後、町田に必要な部品を買いに行き。準備整う。昼食を食べてから午後一時トークショー始める。今日たまたま通りかかって来られた方がいて、その人が途中で、「家を建てようと思っているんですけど、、、」というような話になる。それでどういうものを建てたいのですか?と尋ねると、「宮崎駿さんが言っていた、半分土の中に埋まっていて植物に覆われているような家とかに住みたいと思っているんですが,,,無理ですよねぇ」と奇跡的な発言が飛び出す。たまたま来て、しかも住宅展示場を見に来てくれた人がそういうことを考えている。これは凄いことなのかもしれない。しかも、そういった希望が叶えられそうな場所がなかなか見当たらなくて、人は色々探しているのかなぁと思うとボクももうちょっと何らかのアクションをしていった方がいいなと感じる。僕はまだ色んなイメージを送っている段階で、もうちょっと具体的に動いてみるとまた違ったところから反応が来るんじゃないか。少人数のトークショーであったがこちらが得ることの多い、かなり刺激的な会であった。
 その後亮太と横浜BankARTに行く。展示している鈴木さんの家の電気系統がトラブル発生し、修理に行く。途中で横浜日仏学院館長フィリップに偶然会う。彼とはつい二週間前も偶然に会っている。展示も見てくれて、さらに僕の本も買ってくれたようだ。ありがたいです。紅茶専門と書いてあった昔ながらの喫茶店でチキンオムライス食べる。トークは好きだけど、頭をフル回転させるので消耗が激しい。麦酒飲むと回ってきた。そして、関内の方まで歩いて探索。凄いアパートメントを発見する。午後8時帰宅。ふうが夕食を作ってくれてた。鰆と鯖の京粕漬け、ポテトと水菜のサラダ。大根味噌汁、ネギとごまと塩昆布入り卵焼き。うまい。食してそのまま寝る。12時に起きて、風呂に入り、また寝る。

2007年4月13日(金)

 午前4時起床。原稿。午前11時まで。10枚。炒飯を作って昼飯。珈琲。昼からは明日の古河林業トークショー用のスライドの整理。構成を考える。今回は色々入れてみよう。立体読書についても触れてみる。最近だけで4回とトークショーが多くなっているが、テーマを変えてやってみている。美学校では、建築という枠に収まらないもっと広い意味での「空間」「空気」について。次の横浜zaimではナイロビで感じたこと、で今回が「原始的建築」について、今まで僕が見てきた様々な建築とは思われていないけどまさに建築、空間である事例など見ながら、西洋建築の歴史をぶっ飛ばすような、本能の建築史があるのではないかという話をしようと思っている。で、最後は4月の終わりの横浜bankartでの曽我部さん、宮本さんのトーク。こちらは鈴木さんの家の話に集中しようと思っている。5月からは公開講座も何度かやるので、自分をダレさせずに、自分が興奮させるような、しっかりとわかっていない、でも追求したいことをテーマに選んでいこう。
 お昼過ぎに六本木へ。クミちゃんのところで髪を切る。いつものように喋り倒して帰ってくる。ステファンも中国から帰ってきていて、なんでも雲南省に住む、中国版ドレッドみたいな髪型をしている凄い民族の調査に行っていたそうだ。自由な研究家、ステファン。しかもその民族たちは長い髪に、さらにコットンのエクステンションをしていたらしい。そして、それをまた現代のヘアスタイルに融合しようとしている研究家ステファン。僕の仕事にも興味を持ってくれて、なんか一緒にできたら面白そうだと思っている。フランス人の前衛カラーリストである。
 帰ってきてからふうとFBPで夕食。今日は僕の誕生日。鶏肉と野菜のフリッタータ、鰤のハーブロースト、マルゲリータグランデサイズ、パスタはクルダイオーロ(大蒜とトマトとモツァレア)。うまいよ。ここは。素晴らしき近所。ハートランドとジンジャーエールで乾杯。29歳になりました。帰ってきて、トークショの準備再び。深夜、スイス建築美術館より展覧会についてようやくメールが来た。遅い!でもやってみたい!6月10日からの展覧会。これはかなり大規模に行われるアートバーゼルというアートフェアに合わせて行われる。かなり注目される展覧会になるのではないか。勿論グループ展。マクドナルドのセットが1000円超えちゃうようなところらしいでっせ。

2007年4月12日(木)

 午前4時起床。原稿。午後11時までに12枚書く。とにかくまずはどんどん書いてみよう。もう既に未知の世界。大体僕はエッセイぐらいの短い文章は大好きなのだが、長文は書いたことがない。いつも眠くなってしまうのだ。今回はそれに挑戦しているだけでもいいじゃないか。どんなものになってもいいからとにかく量を作ってみようと焦点をそこに当てている。でももうちょっとするとまたそれも切り替えていくんだろうなと予測。まぁようはよく分からんということか。で、少しわからん事があったので隅田川に直行。鈴木さんところに黒霧島と柿ピーナッツ手土産持って話を聞きにいく。鈴木さんとみっちゃんと3人でいきなり乾杯。来週また刈り込みがあるらしい。それで、この間やったアルミ缶拾いの地図作成を手伝ってもらった。二人で鈴木さん愛用のライト付き虫眼鏡で自転車で走った道をペンで辿っていく。それだけなのに面白い。二人で興奮する。たぶん焼酎も加勢していたのであろう。知らないうちに二人で千昌夫を歌っていた。心の旅路って無茶苦茶いいんですね。今日は鈴木さん音楽コレクションもカタログレゾネのために収集させてもらった。初めて拾ったカセットテープなども発見され貴重な取材となった。これでまた色々書きたいことが増えてきた。その後、渋谷に行ってecocolo編集部。編集長ケイちゃんに立体読書のスケッチ原画渡す。今回もかなり力の入った作品になったので自信もって渡す。彼はスペクテイターの編集もやっているのだ。スペクテイターという中学校の時に雑誌造ろうぜーと、騒いで出来上がってしまったような信じられないピュアさを持っている雑誌は手作りしている感覚が作品書いているこっちにまでビビーッと来るのである。だから燃えるのである。そしてこの雑誌は返品が半分ぐらいが当たり前の中、8割ぐらいが売れていってしまうという。不確定性と分けの分からん確信が混ざっていて分子、原子が騒いでいる絵が浮かぶ。で、渋谷の海浜食堂という店で塩鯖定食をケイちゃんと食べながら打ち合わせる。ecocoloでもカットの絵を描かないかという面白そうな依頼もあった。今日は久々に焼酎を飲みまくり気持ちよいまま渋谷を歩きながら、そのままネオンの中に消えてしまいたい欲望発してくる。規則正しい早寝早起きの生活の喜びが出てきたなと思った途端にネオンへの欲望。これだからおもろいんかな。勿論午後10時就寝。しかし、土曜日テクノを聴き&踊りに行かないかと今日連絡係から伝令があり、即GOサイン出した。

2007年4月11日(水)

 午前4時起床。原稿。午後12時までに10枚書く。今日は眠たかったので途中で一回布団に入った。だけどこの時間までに書き物を終らせるというのはいいサイクルかもしれない。お昼は昨日作ったカレーを食べる。その後、休憩で「それいゆ」に行き、ブレンド珈琲と好物チーズスコーン。なんで300円もしないこのスコーンはこんなに美味しいのか。素晴らしき近所の喫茶店。利休の本を読む。あとは、店にあったOZの鎌倉特集を読む。  帰ってきて次は立体読書の作業。そろそろペンで書き始めんと。でも、このペン入れまでは僕は頭の中でしか考えられんようで、下書きができない。いきなり書く。で、間違うことが多いので必然的に修正液が散らばることになる。でも、それがいい雰囲気を出してくる。だからそれでいいのだ。午後1時から午後6時まで通してやる。今日はこれに手を出して良かった。面倒くさいなぁと思っていたのだけど、少しだけ進むと興奮してやってしまうのだ。これが自分の絵のいつもの書き方だが、文章の時も似ているなと。とにかくなんでもいいから書いてみれば進む。そうすると途中から書いていることに興奮してくる。とにかくやってみればいいのだけどなかなかやろうとしない。でもやると進む、という分かってはいるんだけど難しいこと。その訓練と思ってずっとやってみよう。思っていることは瞬間的に出した方がいい。それは表現とかそういうものでもないような気がする。ただ中にあるものを出せばいいのだ。  夜はロン龍のラーメン。食後、音楽を聴く。森進一の港町ブルース、オリジナルラブのムーンライト、RCサクセションのお墓、ECDのCUTTING EDGEと日本の音楽。でも全部変だ。モロッコの音楽に直結するような日本でないような気がするも、まんま日本のような気もする。最後にちょっと立体読書に手を入れて完成させる。第四回目。江戸川乱歩「押絵を旅する男」。印刷されるのが楽しみだ。

2007年4月10日(火)

 午前4時起床。原稿。午後12時までに15枚。大分書けるようになってきた。外は大変な晴れで出て行かずにはおれんので、そのまま外出。吉祥寺の方へ歩いていく。近所なのに初めて行く道を歩く。今日のお昼は気持ちよすぎる。喫茶店にいきたくなる。で、途中にあったwoodstockという時間が止まったような森の中にある喫茶店に初めて行く。ドライカレー食べる。そして、また歩いてぐるっとまわって骨董通りにあるタカのやっている店へ行く。近くにいるのになかなか会えなかったので今日はよかった。タカは20歳の時からの付き合いなのでよくよく考えるともう8、9年になるのか。たまたま甲州街道でヒッチハイクしていて乗っけてくれたSIMIさんが当時毎夜行われていた八王子のSIMI宅での妖しげなパーティを通じてあったような気がしている。何とも不思議なもんだ。そうやって会うと逆に長く付き合うことになる。尾道の大将も、僕が19歳の時にバイクの旅していて偶然居候させてくれた人だからねぇ、、。そんなんばっかりやね。で、タカと久々に話す。出てきたのはキューバで買ってきたコーヒー豆のカフェ・オ・レ、南瓜の甘納豆、なにやら美味しいクッキー。いつもタカの家で出てくるお茶にはインスピレーションを感じる。まるで利休のようだ。その後ほうじ茶と高尾山の近くで取ってきたヨモギを使ってヨモギ団子きな粉まぶしをタカの奥さんが作ってくれた。これまた美味。タカよ。あんたはやっぱり現代の利休だ。それで、今僕が構想している「NAIROBI NIGHT」という祭りの話をすると、ノッテくれた。代々木公園では今、タイやらジャマイカやらインドなどのフードフェスティバルのようなものはどんどん開催されていて、アフリカはほとんど見当たらないそうだ。何となく可能性がありそうだという話。いいねぇ。で、僕は直接ナイロビからレストランのシェフ、楽団、ダンサー、そしてキベラというスラムを移築してきたい。そしてマニャンガも勿論10台ぐらい輸送してくる。そしてあのバスを東京の街に走らせるのだ。ちょっと興奮してしまう。タカとの昼下がりのいい茶会だった。午後4時に帰宅。次は立体読書。乱歩の小説を読みながらスケッチを始める。後二日で仕上げよう。そして午後6時になると買い物へ、ナモさんのところでセロリ、ジャガイモ、玉葱を購入。モグモグでベーコンを買って、今日はカレーを作る。タマネギを炒めて、クミン入れて、セロリ入れてジャガも入れてキャベツも入れてまた炒める。この前阿佐ヶ谷で買ったオリーブオイル最高です。今はほとんどの料理をこのオイルを使ってやっている。それで、別のフライパンでベーコンをターメリック、コリアンダー、パプリカ、オレガノ、ナツメグ、ガラムマサラで粉まみれになって炒める。で、全部を鍋に入れて、塩とこしょうで味をつける。玄米炊いてカレーをかけて、マンゴジュースとキャベツサラダ。その後は、ゆっくりクールダウンスケッチ。午後10時寝る。

2007年4月9日(月)

 午前4時起床。「0円生活の方法」原稿。午前8時半10枚完了。炒飯作って食べる。10時からはスペクテイター原稿。昨日送って来たケイちゃんの校正を元に直す。移動住居の年表なども付けたら楽しいねということになり、それも作成する。それに載せる図版の作成もやる。13時に一人でホットケーキを3枚焼いて食べる。ホットケーキは弱火が肝心だ。で、お好み焼きと一緒で一回しかひっくり返さない。途中に、濡れたタオルを用意しておいて、フライパンを乗っけて冷やす。常に一定の温度を保つように努力する。そうすると無茶苦茶いい色のホットケーキが出来上がる。バター塗ってメイプルシロップかける。香咲のホットケーキを思い出す。書き終わったら食べに行こう。とにかく今は原稿原稿。朝一から4、5時間は本当に集中できる。毎日10枚で、30日までに240枚出来る予定。そんなにうまくいくのか?試してみたい。午後3時、スペクテイター原稿もほぼ終了。次は同じくスペクテイター立体読書。乱歩読みながら図面を描いている。乱歩の短編もそのうちブームになってくるのではないか?と勝手に妄想する。凄く現代的だからだ。というか現代が欲している的だ。その後、午後5時に外出。渋谷のケイちゃんの事務所。ケイちゃんはecocoloという雑誌の編集長だ。事務所で、しばし歓談。ecocoloで4次元ガーデン出しても面白いのではないかという話も出る。ケイちゃんはホント本が出る前から仕事をくれていた。どんどん変な話を持ち込んでくれる。こんなありがたいことはない。で、ふうと表参道で待ち合わせ。JTB青山で高梨さんと会い、カナダ旅行の打ち合わせ。もう80%は旅行プランが固まった。これで大分安心である。西荻まで帰り、今日はバルタザールの古代小麦パスタ「黒豚と牛蒡のストロガノフパスタ」を食べる。ここの古代小麦が気になっていた。でもここにしてはちょっと高い(1600円)ので遠慮していたが今日初めて注文。うまい。野菜がてんこ盛り。こんな野菜がうまい店あんまりない。だってこの下にいつも愛用しているナモさんの八百屋があるんだもんね。うまいよねそりゃ。ハートランド飲む。久々の麦酒。4月は節酒してます。午後10時30分寝る。子供か。

2007年4月8日(日)

 午前4時半起床。「0円生活の方法」原稿。少しづつ波に乗ってきたか。午前10時までに10枚書く。日曜日の午前中はいつも心地よい。完全朝型の僕は、幼い頃からこの休みの日の朝が一番集中できる時間帯であった。その後,キャベツのオムレツをつくり、パンを焼き、ふうと朝食。家の掃除。図書館に行き、スペクテイター記事用の参考資料調達。さらに士気を高めるためにバーナード・ルドルフスキーの「建築家なしの建築」も借りてくる。杉並区15冊まで借りられるようになった。素晴らしい。でも、調子に乗っているとあまりに重すぎて、返却が億劫になってしまうので注意。松本零士の「四次元世界」をささま書房で購入。完全、ジャケ買いならぬ、タイトル買い。四次元関連はいつも気になってしまう。帰りに通る、ル・クール・ピュでランチを久々に食べる。後で,ふうも来る。今日は、チキンのホワイトソース煮、サラダ、ジャガイモとカブとニンジンのソテー。ケーキはアップルパイ。至福の時。珈琲を食後に。家に帰って、トイレと風呂を掃除し、スペクテイター用「移動住居論」原稿書く。なかなか難しいが、車を住居にしているものについて書いている。夕食はお好み焼き定食を作る。お好み焼きはキャベツとネギ、そしてとろろ昆布、桜えびを入れる。美味い。それに、玄米、味噌汁、コールスローサラダ、冷や奴、ふうの母さんがくれた海苔、デザートは苺。今年は苺、いっぱい食べたな。自炊にすると外食より当然安いので、食材を少し去年よりグレードアップさせている。果物は絶対一品は入れるし、野菜は今はほとんどが近所のナモさんのところの無農薬野菜。しかもナモさんは熊本出身なので、自分の料理にも合う。やっぱり自炊の方が贅沢なような気がする。午後9時にスペクテイター用原稿10枚書き上げる。すぐさまケイちゃんに添付送信。すぐ直しが帰ってきた。明日には完了しそうだ。午後10時に寝る。子供か。

2007年4月7日(土)

 午前7時起床。「0円生活の方法」原稿。まとめる作業をするのではなく、もっとあの出会った興奮と驚きと創造を書かんといかん。といいながらもなかなか難しい。結局、自分にも説明してしまおうとしてしまう。じゃなくて、自分でもわからん何かに向かっていかんと文章書いていても面白くない。自分を奮い立たせる文章を書くことを念頭に。意識的ではない、無意識的に今回のようなある意味、ルポタージュと普通は理解されてしまうだろう内容のものを書いてみたい。で、それを考えるとふっと脳が軽くなるのが気になる。努力しても無駄だと、考え続けてないと靄は晴れんが、一歩づつ階段は用意されとらんのよ。ねじれを見逃すな。そこを楽しむ時、いつもすんなり書ける、でもそれまでは、いっつも違和感でおかしいなぁと言っているなぁ。BARRというバンドのthe song is the singleがいい。wireとhalfjapaneseとbob dylan。書こうとすると他の事が気になってきて、ギターが弾きたくなる。しかも、立体読書も、4次元ガーデンも出てきて、収拾がつかん。とりあえずは一つづつ終らせテイコ。
 昼飯は、もぐもぐのベーコンとモモハムのパスタ。nicoのsixty-fourty聴く。味噌汁と、みぶなのサラダ。勿論キャベツ入り。昼飯後は、スペクテイターの移動式住居論に取り掛かる。僕は高知県で出会った、黒のハイエースに乗った70歳のおじいちゃんが車に住んでいたのに衝撃を受け、移住ライダーを作った。調べると色々います。古くはスキタイの時代から車上住居は存在していた。序文完成。夕方、気分転換でふうと「それいゆ」に行く。ブレンド珈琲とチーズスコーンを注文。空気清浄機を購入するのと、最近買った水の話、町田康の権現の踊り子と江戸川乱歩の「押絵と旅する男」のどちらにするかまだ迷っている。で、それいゆで決めた。乱歩で行こう。立体読書。
 夕食はふうが鰹のたたき、味噌汁、コールスローサラダ、鮭の京粕漬け、新ジャガのオーブン焼きチーズのっけ作る。うまい。夜十時就寝。

2007年4月6日(金)

 午前9時に起き、返信、ポスター送付の手配。文章書く。ケイちゃんから原稿催促。スペクテイターも展覧会の準備が終ったのでとりかからねば。図書館に行き、立体読書のネタ探し。今のところ、候補が挙がっているのは、佐藤春夫「美しい町」、町田康「権現の踊り子」、エドガー・アラン・ポーの「ランダアの家」。ポー全集借りてくる。やはり面白い。あとカフカ寓話集と青山二郎「眼の引越」。このなかの小林秀雄との対談が面白い。もっと感覚で無意識でいかなくてはならないという青山二郎に共感。夕方からは横浜BankARTオープニングのために電車で馬車道まで。タンゴも来た。あとヒコちゃんもいた。オープニングには結構人が来ていた。曽我部さんにも挨拶。そして、一緒に本を作りませんかとのお誘い。今後何回か議論をして何人かで作ろうというアイデアのようだ。大阪の「OSOTO」という雑誌の編集長をやっている忽那さんという方も会い、その人も一緒に参加するようだ。オープニング後、タンゴと二人でカレー屋「らっきょ」に行く。変な店。茄子とひき肉のカレーとナンと生麦酒を注文。味はうまい。雰囲気はよくわからん。疲れがたまっていたのか、オープニングの時からあんまり飲んでないのに結構酔っ払う。電車で帰るが、すぐ獏睡。タンゴは気づいたら自由が丘で降りていて、僕はあー、起きなくてはと思って起きたらまた横浜に戻っていた。気が遠くなるが、午前1時前無事西荻到着。

2007年4月5日(木)

 朝八時半にマコトと高田馬場集合。今日は展覧会搬入の日。マコトが手伝ってくれることになった。二人でハイエースロングにのって向かうは浅草、隅田川。着くともう鈴木さんが準備してくれていた。鈴木さんもなんだか晴れやかな顔。三人でハイエースに0円ハウスを分解して積み込んでいく。10時半に鈴木さんに挨拶をし、横浜に向かっていく。途中で腹が減ったので、チョコクロとピザパンとコーヒーを買う。午後1時に横浜BankARTに到着。すぐ頂いた弁当を食べる。そして設置作業始める。途中から丹後も手伝いに来てくれる。よく考えたら僕はいつも設置は一人だったので今日は何か心強い。マコトは舞台美術家なので、気合い入っている。設置は意外にも、でもいつもそうだが、、時間がかかり、終ったのは午後10時を過ぎていた。しかも周りのみんなはまだ作業を続けている。僕たちは疲れ果てて、でも気持ちよくなりながら帰る。いつもこの展示を終えたときの気持ちはいいもんだ。BankART NYKはロケーションも素晴らしいのでぜひ皆さん来て下さい。帰りに田園調布のうどん屋さんで食べる。ここの女将さんがいい感じだなぁーと思っていたら、実はその人は女将さんじゃなくて、まだ始めたばっかりのバイトのおばちゃんだった。そんな意識の高いおばちゃんにさらに気持ちよくなる。麦酒。家に着いたのは12時半を過ぎていた。マコト、丹後、お疲れさまでした。助かりました。明日はオープニング。

2007年4月4日(水)

 鈴木さんのところに九時半に向かう。今日はきちんと作らないといけない。着くと鈴木さんはもう道具を全て準備完了しており、やる気満々。嬉しい。早速昨日買っておいた部材を切っていく。鈴木さんはホント早い。どんどんできていく。昼過ぎにはもうほとんど仕上がる。で、もうちょっとというところで、ガードマンが来る。何を作っているんだとうるさい。終いには役所に電話している。ここに小屋を建てるわけではないとずっと言っているのに。自分の勤めだから、とばかり言っている。そんな勤めつまらんな。もっと自分の考えでやらんかい。そのため、一時中止。僕は待ってられないので、そのままちょっと隅田川を離れ、そのまま八王子へ。頼んでおいたカラーコピーを取りにいく。完璧に仕上がっていた。その後、立川で木製パネルを購入し、一回荷物を家に届けて、その後また浅草へ。鈴木さんの家を訪ねるともう寝ていた。でも、鈴木さん起き上がってくれて、話をすると、あの後やっぱり役所が来たそうだ。でも役所の人間はちゃんと分かってくれたそうで、ぜんぜん問題なかったようだ。なんだあのガードマン。世知辛い世の中やな。でも、鈴木さんはやる気満々だ。そんな分かってくれない人は放っといて前向きな人とどんどん仕事をやっていこうと言ってくれた。気合い入っているなぁ。買ってきた芋焼酎で乾杯して、士気を高める。

2007年4月3日(火)

 今日は鈴木さんと製作の日。、、、なんだが雨が降っている。これはいかん。とりあえず隅田川に向かうが、作業はできそうにない。それで、買ってきた黒霧島で乾杯してしまった。鈴木さんは、僕のためにバッテリーも用意してくれていた。テレビも。これは嬉しい。なんでそこまでしてくれるのでしょう。鈴木さんも最近は自分のこの0円ハウスを人に伝えていきたいと感じてくれているようだ。使命感も感じる。これは凄いことになるのではないか。得意の妄想が始まる。夜は母さんが明日熊本に帰るので、皆で食事する。今日は鳥つくねの水炊き。餅入り。麺入り。それに京粕漬けの鮭。美味い。やっぱり鍋は皆で食うと美味い。

2007年4月2日(月)

 午前4時起床。原稿書き始める。しかし、なかなか進まず。やっぱり250枚以上書くということになるとちょっと向かうところがでかすぎて、まだイメージが湧かない。書きたいことはたくさんあるのだが、これはちょっと今までとは違う戦略が必要ですな。さらに地震EXPOのことも気になっているのでなかなか集中できない。まぁそれでも前に進めるのみなんですが。午前10時に書き終わり、母さんと一緒に中野のスペイン飴屋へ。しかし、今日は定休日。その後、阿佐ヶ谷に行く。以前から気になっていたオリーブオイル屋ブオーノイタリアでオリーブオイルを買ってみたかったのだ。店に入ると特製の瓶に入ったオリーブオイルが並ぶ。まずは味見。直接オイルだけを舐めても全然美味しい。途中で美帆とノノカもやってくる。それぞれ一瓶づつ購入。250mlで1995円(瓶代込)と結構高いが、農家の作ったそのまま、濾過せず、精製せずオリーブジュース状態。今日はパスタだな。その後、阿佐ヶ谷にあるレストラン「小澤」に前から行ってみたかったので行ってみる。ココは以前行って日記にも書いた青山の希須林という中華料理屋の本店にあたる。でも名前は「小澤」だ。路地に入ると、ぽつんと建っていた。内装はかなり感じ良い。炒飯定食を注文。蟹炒飯と揚げ茄子と味噌汁。美味い。やっぱり阿佐ヶ谷もいいねぇ。その後、そのまま一人になって仕事に戻って八王子へ。ここで大判のカラーコピーをやってくれるというので、地震EXPO用にAERAの記事を拡大コピーしてパネルを作る。そして、そのまま築地まで行って、朝日新聞社へ。 AERAの矢部さんと会う。編集長の市村さんとも初めて会う。市村さんはなんと僕と同じ熊本出身で、さらに同じ熊本高校出身。同郷の人で、学校の先輩がこういうところでバリバリやっているのは気合いが入るし、心強い。よしがんばろう。それで、家に帰ってくる。今日はキャベツのパスタ。矢部さんからもらった雑誌からレシピを頂く。明日は鈴木さんと製作に入る。

2007年4月1日(日)

午前9時に起床。そのまま新日曜美術館を見る。レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」についてだった。彼は僕にとってあまりリアリティがない存在であった。凄すぎるから。しかし、この受胎告知は彼のデビュー作にあたる作品なのだそうだ。20歳の頃の作品。しかもこの絵を描いた当時はおそらくそんなに成功しなかったようだ。そのため彼は技術を高めるために諸国を旅するようになる。その過程で科学や建築についての知識を高め、現在知られているような天才の姿へと変貌していく。しかし、失敗したのは彼がやったことがあまりにもアヴァンギャルドだったからであった。天使に初めて羽をつけたのも彼で、しかもその羽はまるで本物の鳥の羽のようにグロテスクで、リアルに描いている。さらに右斜めから見られることが多い場所に置かれることを計算して、正面から見たら少し歪んで見えるように設計されていたり、、と往年の天才の姿の基礎が全てここに存在していたことが分かるのだそうだ。この展覧会を監修した教授が熱くなっていた。そういうところに僕は興味が行った。ダヴィンチの違う側面を垣間みることで人間の創造の過程を感じることできる。
その後、地震expoのための作業。今日はとにかく頭を動かすだけだ。
何も進ませなくていい。様々なことを想像しながら、展示の様子を思い浮かべる。AERAの記事をやっぱりパネルにして展示しよう。それと。図面と、勿論本物の鈴木さんの0円ハウスを。この組み立ては明後日から二日間でやる予定で、うまくいくか少々緊張している。
午後、親父と母さんが西荻にやってくる。西荻散歩。まずは「もぐもぐ」にいって、手作り厚ベーコン、骨付きハム、ペッパーモモハム、ピクルス、スモーククリームチーズ購入。どれも味見し放題で、よく吟味した上で買える。ココのハムやっぱり美味い。今日の夕食の前菜に使おう。そして、その後、魯山へ。ここは現代の若い陶工さんの作品が並んでいる。今回の展示は、僕と同級のひとだった。作家の方も来ていて色々離す。愛知の常滑でアトリエを持っている作家で無茶苦茶かっこ良かったので、サラダ用にバッチリな大きなどんぶり購入。
その後、buaisouという骨董屋にも行く。ここもホントいいポイント付いてくる品揃え。気持ちよくなって家に帰る。夕食はふうと僕とでもてなす。今日買ったハムとチーズとピクルス盛り合わせ、水菜サラダ、焼き餃子、そして、じゃがいもとキャベツとベーコンの炒め物、ふうが南瓜の煮物をつくり、その後、玄米と、ネギ味噌汁、鰤の塩焼き。親父が退職祝いにもらった赤ワインを開ける。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-