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Journal -坂口恭平の毎日-

2006年4月30日(日)

朝、掃除。今日は気持ちいい日。朝飯はパン。そのあと、12時過ぎに出かける。とちゅうで腹へって、バルタバザールでランチ。野菜たっぷりパスタ800円。ここはもう最近はヘビーローテーション。本当にうまいのよ。一階では有機野菜を売っている八百屋があり、そこの二階がこのレストラン。だから野菜がうますぎる。玄米もふかふかです。窓明けていて、日の光が。この感じ懐かしくて、しばし浸る。ハートランド麦酒。店長のナモさんが優しくて、気持ちよくなる。
その後、青山ブックセンター。フランシス・ベーコンのアトリエの写真集、購入。この本は、ベーコンのアトリエの写真と、アトリエに残された資料や、雑誌、などを分析して、ベーコンの作品と照らし合わせたりしていて、ただの作品集とは違い、彼の頭の中の運動模様を垣間見えるという、ちょっと高いが申し分ない名著。英語なので、読むのは大変だが、ゆっくり読んでいこう。
そのあと勿論、香咲で喫茶。香咲ブレンドとホットケーキ。うますぎ。そのあと5CINQでボクが大好きなスウェーデンの雑巾購入する。渋谷でデモあってた。あっつ、メーデー?でもなんだか大変なことになってぞ。
エココロ編集長ケイちゃんよりメール。なんだか阿佐ヶ谷住宅という素晴らしい場所がなくなりそうで、それをみんなでなんとかしようとしているらしい。見てみてください。ゴールデンウィーク中は中が見れるらしい。

2006年4月29日(土)

「同じ月を見ている」読了。また新しい領域。次いでに土田世紀短編集「ノーサンキューノーサンキュー」も購入。
「マグノリア」見る。ビックリボウスキーのような西海岸モノ。 アメリカ行った時を思い出す。ボクはあの感じが好きだ。なんというか、根っこが無くなるというか、悪い意味ではなくて、自分がどういう人間であるかがどうでも良くなってしまうような気がする。それよりも今、このときだけが肝心で、その時にたまたま一緒にいる人間が、たまたまではなく必然に思えてくる。その人がどういう人かは重要ではない。知っているとか知っていないとかでもない。
ジェイソンとサンフランシスコの路上で会った時は、彼は一文無しで、寝るところもなし、しかし彼は一切悲愴な顔をしていない。満面の笑み。それで僕らはジェイソンをホテルに連れて帰った。ジェイソンはしゃがんで、ホテルのレセプションを抜ける。それから3日間一緒に過ごした。
あーどこかにいきたくなる。

2006年4月28日(金)

ウォーとか言ってふうと西荻しんぽへ。ここの魚うまいもん。今日は平政の刺身、鰹の刺身、鹿児島のタケノコ、これが本当に美味。たけのこって、中身だけでなくてそのまわりも食べれるんね。やっぱここいいわ。そんでもって亮太がラストオーダー直前に算入。タコチャーハン大盛り。店員さんがそのモリモリ加減におどろいていた。
マーティンがロンドンに帰るらしい。送別会には参加できず。電話入れる。
フェラクティをならす。あと、やっぱりスチャダラのアルバムがいい。

2006年4月27日(木)

まんだらけにて、「同じ月を見ている」「度胸星」「アシュラ」購入。同じ月は土田世紀さんの作品で、最近映画化もされた。おもしろいおもしろいいうんで、気になっていて、でも意外と本屋にないので、アーないなぁとか思っていたら、つい見つけたのでどれどれと買ったら、泣いた。
これまでの漫画とはまた違うところつかれている。これはまたあたらしい感情のようである。自分を勘定にいれない、棒に振れる男「ドン」の物語。三巻まで買って読んでいたが、続きが読みたくて、帰ってから西荻の本屋回るが見つからず。
「アシュラ」はジョージ秋山さんの作品で、それまでギャグ漫画を書いていた作者の壮絶な作風へと変わる、そのちょうど変わり目の作品。これがまた凄い。というかこの物語の「アシュラ」と「ドン」がまた似ている。いや似ていない。どっち?アシュラは近世の日本、飢餓状態で地獄と化した荒れた土地に住む狂乱した女性から生まれた子供。いきなり、母親に食べられそうになる。子供も負けずにそこらへんの人間を食べながら生きていくという、字で書いていたら何やら大変そうな漫画。 しかし、どちらも真っすぐ誰も関係なく、迷いなく生きようとする男の話。
リズムと生き様が、漫画のコマとシンクロして一気に読める。漫画のコマは映画と違う。コマ自体が感情になると、当たり前のこと考える。
ボクが生まれて初めて買った漫画、、それは「はだしのゲン」だ。小学校一年か、二年頃だった。親が生協かなんかで買ってくれたのだと思う。あのオレンジと赤色の間の色の背表紙が頭から離れなかった。そしてゲンとシンジの兄弟の姿がボクの中では勝手に、弟亮太とボクのこととシンクロし、ますます入り込んだ。広島の原爆の話なのだが、僕にとってはそれよりもその中に描かれた世界が重要だった。というか完全に6、7歳の時はあの世界に入っていた。 あまりにもその世界が衝撃だったから、ボクはこの10巻セットを思わず、学校に持っていって、とにかく学校の友人に宣伝して回った。そしてとにかく読めと言った。さらには、涙ながら転校することになって、小学校の文庫に自主的に寄付した。ボクはなぜか一番好きな物を誰かに授けてしまうという「癖」がある。いまでもなくならないその「癖」を行うたび、あの「はだしのゲン」を思い出す。そうとうドMのボクです。
「はだしのゲン」、、その影響を深く感じた。今日。そしてまた10巻セットを手に入れたくなった。なんとなく封印していた気持ちが解けてきた。なんだか古い友人に会って、二人とも変わってなくて、明日の用事もなくて、しかも、実家で、オヤジとかに車で送ってもらって、酒を飲む時の安心感。そしたらまんだらけに2巻と4巻だけがあり、久々にジャケットみたらそのデザインが格好良すぎて、というか自分のファーストディープインパクトだから感動するのは当然なんですが、感動してしまって。
なんとなく最近のこの異常な漫画熱はこのためにあったのかとまで勝手に妄想した。
この前、すごい音楽の話が合う人と盛り上がって話をしていた。相手は在アメリカのインド人だ。カンとか大好きだった。それはもうドンピシャリだった。で、その人とつい漫画の話になったわけで、それでも日本の漫画なんて知っているはずが、と思っているボクの期待を思う存分裏切って、「ボクは’はだしのゲン’で幼少時代を過ごしマシタ」なんて、英語でいうわけよ。ぼくそのまま彼を力一杯抱きしめました。しかも、僕がバイト中の出来事だったわけですよ。なんだよ、ニッポン。やるじゃあねぇかよ、ニッポン。
なんだって、こっちがバイトなんかしている時にそんなこと襲ってくるの?バイト、カン、はだしのゲン、、、、一生絡むはずのなかったそんな言葉たちがボクの頭の中でぐるぐる手をつないで走り回っている。そこは勿論お花畑。yo。
つねに頭の中を緩めすぎず、張りすぎず「いい塩梅」でいようとおもった今日この頃、です。

2006年4月26日(水)

平口広美の自選短編集「けだもの」購入。序文、赤瀬川原平。かなりきわどいエロマンガ。しかし、それだけでないエネルギー。
フェラクティをヘッドフォンで聞きながら、家の中で儀式状態。ここ最近ホントこればっかりだな。しかし、やっぱり疲れがでてきて、マッサージャーに頼んでマッサージしてもらっていたら、気づいたら寝てた。

2006年4月25日(火)

最近、音楽熱がまたまた発生し、そろそろ来たかなと思ったので、カンちゃんに電話してみる。色々忙しいようだが、やりたいとのこと。上山氏にも電話。上山君も少し同じこと考えていたようで二人で妄想して盛り上がる。今度はまたおもしろくなってくるかもしれない。ゴールデンウィーク明けに話しを詰める計画を立てる。
やっぱりフェラクティが頭から離れない。今日は、UNDERGROUND SYSTEM, POWER SHOW, WHO ARE YOUを繰り返し聞く。
高円寺に行く。原さんと打ち合わせ。

2006年4月24日(月)

昼頃起きる。のどが大変なことになっている。昨日歌ったもんな。それはそうだろ。庭先のトマトに水あげる。今日は農協と区役所に電話する。農地を見つけている。みつからない。やっぱ歩くか。西荻のあの裸の女に刈り込んでいる植木屋のオヤジにきいてみようかな。そのまま、恵比寿に行く。ウェスティンホテル。麦酒飲む。友人イルかと思ったら、いなかった。
そのままふぅと帰ろうと思ったら、電車がおかしくなっていて、井の頭で吉祥寺までいって、帰ろうとしたら、飯を食おうということになって、ハモニカ横町の横の讃岐うどんやでサラダうどんと高菜肉うどん食べる。これが意外やうまい。となりでは控えめそうなおばあさん二人が火薬うどんを食べながら、興奮していて、銀座よりいいねぇ、と片方が吉祥寺を自慢していた。
帰ってきて少林カンフーみた。ちょっとこれは古谷実とマトリックス。なんだか面白い。
昨日のスーパーデラックスの出来事が再びワシの目を覚まし、フェラ・クティを聞くはめに。なんだか最近小手先ばっかり使おうとしていたのかなと思った。でもそういうときはそういうときでそれはまたいいものなんだとも思ってあげた。だけどちょっとこれからはそんなんじゃあなくちゃんと真っすぐやろう。上京したときみたいだった。頭の中でスモールフェイスが鳴り響いた。

2006年4月23日(日)

午後より六本木。今日はスペクテイターの編集者であり、ecocoloという雑誌の編集長である、ケイちゃんと聖子ちゃんの結婚パーティー。なんだかこのまえの打ち上げの続きのよう。開演5時なのに一時間早く行ってしまい、誰もいないし、どうしようもないので、近くのハートランド麦酒飲屋で一人でのんでいた。よく考えるとこのへんからもうずっと飲んでいたわけで、それが後々に色々響いてくるんだな。秘密博士のムード歌謡ライブ。 華ちゃんのフェルナンデス弾き語り。知り合いもいろいろいらっしゃっている。調子にのってテキーラ5杯目。トーローリーと言うロンドンの出版社でデザインやっているマーティンと初顔合わせ。なんだか似ていて、なんかできれば面白いなと思う。作品見せよう。テキーラ猛何杯飲んだか分かりません。もう宴もたけなわ、最後に石黒氏のDJ.はじめはおとなしく聞いていたが、やっぱり最後にやってしまいました。舞台上にたってしまい。 久々にマイケルジャクソン踊ってしまいました。これじゃ、ハワイの二の舞だとおもったが、体言うこと聞かず、もうこうなったらしょうがない、ということで完全解放。開放。どれくらいの時間やったかわかりませんでしたが、完全にオン・ステージ状態でした。失礼しました。でも気持ちよかったです。聖子チャンの父母樣方は大盛り上がりでした。そのすがたを見て、良しとしました。二次会、恵比寿のタイ料理やテッペラ。 ここがまたうまいんだよな。ひさびさお母さんと会いまして、大騒ぎ。三次会、所変わって新宿歌舞伎町。寝ずにすごす。久々に雲の上から降りてきて、取り憑かれてしまい、新しくなりました日でした。おさわがせしました。

2006年4月22日(土)

西荻孤独のグルメ、バルタバザールにて、特製玄米ビビンパ。野菜オーブン焼き。ここの野菜は全部産地直送のなんだか由緒正しき野菜。馬過ぎ。
井草で能をやるらしい。ポスターがかっこいいのできになる。駅前の本屋で、店員と漫画談義。「ドロへドロ」と「大きく振りかぶって」を勧められる。漫画の好きな物の探り合いかたは、初めての人でも痒いところに手が届くと、電気が走る。書店員の笑みが気になる。しかしてシガテラ第五感購入。これは話の展開とかではなく、日常の中に発生する高揚感の描きかたに注目すべし。といったところか。
とちおとめを食べる。ホワイトクローバーの蜂蜜。べったり。練乳ではない可能性への挑戦。蜂蜜屋さんの宣言通り、うまいぞ、こりゃ。
維新派より7月の大阪公演のチケットと毒。いや、届く。早くみたい。7月19日。梅田芸術劇場。
水木しげる、神秘家列伝第一巻、二巻。読む。

2006年4月21日(金)

7時にタカモトと西荻。そのままハンサム食堂。んで、乾杯して、トム・ヌアを食べていたら。辛くて、辛いなと思っていたらどんどん辛くて。辛いのっていうのはどういう感覚なのだろうということになってきて。(もうこの状態で辛くておかしくはなってきている。)店員さんにもっと辛くして、ヌア・ガパオを注文しているうちに、辛いというのは、例えば人の悩みに似ているのではないかという飛躍した妄想に発展し、悩みは解決するもんでなく、この辛さのように常に同居しているものだ。 悩んでも止まらず、辛くても止まらず、たとえ悩んでようが辛かろうが、普通に食い続けるとそれはいつしか慣れてきて、、、とかなんとかよくわからなくなる。がそんときは分かった。
それで、また酒かって家にかえって少し飲んで、タカモト、ボクの手作り本を二冊買ってくれた。よき中坊時代の後輩。
そのままネタ。むちゃくちゃ辛いのでも大丈夫な気がしてきた。

2006年4月20日(木)

スペクテイター新刊完成の打ち上げパーティー。神谷町の飯屋。とても良い感じの店。十数名参加。みんなで作っているノカァと思うとボクもその一員になっていて、ちいさな連載ではあるが、とても嬉しくなった。馬鹿話し。飯がうまい。
帰り際、原さんより電話。申請してた財団からの補助が下りたそうだ。相当な金額だ。ありがたいです。展覧会用だが、展覧会だけにとどまらないようなアイデアに注入していきたい。やっぱりどこか場所を手配しなければ。俄に熱くなってくる。

2006年4月19日(水)

最近気候が気持ちいいので、窓開けて、そこでなんか書いている。本当にきもちいい。平日の昼間、この時間はやっぱり働く時間じゃないような気がする。中沢新一「芸術人類学」購入。いよいよそんな学問まで作り出してきた。多摩美にそういう学科をつくっているらしい。いろんな人が集まっているようだ。マシュー・バーニー展の評論やいろいろ折り混ざっている。なんだかおもしろくなってきているんじゃないか。この世は。と、思う。最近。 手の届かなかったところにまで、みんなの意識が集中できるようになっていると思う。そんな中、ボクもなんとか面白い物をつくらねばと、とにかく思った。

2006年4月18日(火)

駅前のいつも4時頃にはもう閉まっている「はつね」に初めて昼に行ってみた。もう結構並んでいる。って5席ぐらいしかないもんな。そりゃそうか。これがほんとうまかった。純粋な東京ラーメン。スープがうまい。麺も。
今日も窓開けて午後3時までカキモノ。そのあと立花隆「宇宙からの帰還」が下のムゲンに100円であったので買ったらこれ凄くない?

2006年4月17日(月)

ベルグで麦酒飲んでいたら突如joni mitchelの音楽が聞こえてきて、jaco pastriousのベースにやられた「HEJIRA」逃避行。その後にあの僕の好きな「ドンファン」をつくる。すごいこのベースの音はいつ聴いても新しい。ついでにWEATHER REPORTも聴く。
家に帰ってカキモノ。今日は天気いいしきもちよい。家の前のオヤジもキモチイラシク、二人で窓辺に座っているから目が合ってしょうがない。マトリックスみた。監督二人の高揚感しかと受ける。次いでにタイのマッハ!もみたい。

2006年4月16日(日)

DJ TRACTORというソフトが無料でダウンロードできる。これはパソコン上でDJができるという大変お利口さんなのだ。一度やったらはまってしまって、止められない。
今日は日曜日なので、日曜大工。島忠に行って、木材買ってきて靴箱作った。いい仕上がり。あと植物も買ってきた。ミント2種類、コリアンダー、オレガノ、バジル、タイム。今年は野菜もやってみる。トマト、鷹の爪。昨年は冬場に完全にやられたので慎重にやろ。
このまえ「しんぽ」で食べた、タコニンニクチャーハンがうますぎたので、作ってみた。おそらくチャーハンを炊飯器で作っているようだったので、土鍋でご飯を炊く時に一緒にチャーハンにした。炊き込みチャーハンといったところ。

2006年4月15日(土)

ナディフに本を見に行く。そしたらこの前ゼロックスの工房で色々教えてくれた鷹野隆大さんの写真展がやっていて、凄く良かった。写真集のデザインがいい。
サボイというピザ屋さんに行こうとしたが、今日は作るかってことで、家に帰った。

2006年4月14日(金)

南方熊楠は一日中家の中で標本を作り、顕微鏡を覗き、マラを掻きながら一歩も出ずに作業を進めていた。飯は軽食で済ませ、眠たくなったらそのまま寝て、起きて描いて、手紙も書いて、ちなみにこの人の手紙は普通の研究員の論文よりも長いという代物だった。そのうえ、内容も手紙だから、主客転倒どころか、主も何もない状態で、脈絡のない話しが繋がり繋がり、どんどん形を変化させて、とにかく長ーい手紙になっていったそうな。 そうやってかれの仕事は永遠に終ることがないように思われた。しかし、一日に一度、かれは銭湯に2、3時間ほどつかっていたそうだ。それはそこに集まる雑多な人間のいろんな話しを聞くのが目的だった。そうすることでずっと一人でひきこもって考えていることの焦点が定まると考えたのか、どうなのか。そして、さらにもう一つの目的は、それは幽霊の話しを聞くことだったらしい。絶対になくならない幽霊の話し。 それをかれは科学と同じ視点で肯定も否定もせずに検証することができた。そして、その話しをしているときの地方の人間の姿に原始から脈々と続く人間のもつ簡単に科学の世界で否定できそうなほど単純な世の中ではないということがどんどん真実味を帯びていった。風呂と幽霊と四次元。とにかく全てのものがあり得るという視点、支点、始点、死角,視覚、資格、そして刺客。焦点を、昇天を衝天を、持ちながら、ど田舎で腐らず、 ひたすら文章を書きながら、思考を試行を志向を嗜好を至高へと、四股シコやっていたのかと思うと、とかいろいろと考えてきたら、スライドギターを弾くブライアン・ジョーンズも熊楠と僕にとってはなんらかの関係がある。それをウェブ進化論という本では、「神経系」という表現していたようにおもわれる。そうそう風呂に長時間入るために、熊楠は番台に始めに相当お金を払っていたらしい。そういうお金の使い方がすきだ。ラズべガスをやっつけろのベニトロみたいな感じというのか。
風呂上がりに浴衣一枚で、日が沈む前に、下駄かなんかカランコロンやりながら、あるいている熊楠のBGMはぜひともエレクトロだなと。それと鬼太郎が気になる。代々木にある鬼太郎の家を知っていますか???みたらびっくりしますよ。

2006年4月13日(木)

今日は28回目の誕生日。もう28歳か。こうなったら鮭かってフライにして、コーンスープ作って、あっそうだカンパチも買っちゃえということでカルパッチョ。イチゴもあるぞ。チーズケーキは1ホールあるし。ささやかな祝杯。どこの国からか不明だが、本の注文も来た。ラジオ局はインタビューの依頼。妹は図書券くれた。「ソウ2」見た。もうこれはどうでもいい。ハイチュウはアメリカンチェリー味を限定発売開始。 ボクはstreet fighting man聴いている。なんでこの今日はBPMは遅いのに、乗ってくるのか、ギターの音とドラムが半拍ずれているし。万祝は第二巻購入。石膏像をプレゼントにもらった。ジョンケージの曲が今演奏されているらしい。600年以上も演奏され続けるらしい。今一年半経って、ようやく第二章の音が鳴ったらしい。ちなみに第一章は一音も鳴らなかったらしい。無音だ。4分33秒どころじゃないね。春になったし、ハーブでも育て始めるか。キューブ0が面白いらしい。キューブが始まるまでの話なのね。

2006年4月12日(水)

ローリングストーンズのBeggars Banquetを聴きながらいろいろと考える。今はこっちの音の方が、ビートルズよりいい。今更二つを比べてもあれだが。Beggars Banquetはボクはデジタル音楽のような気がしている。毎日聴けば聴くほど音が違っていく。固定された音ではない。聴く方のインプットでアルバムの中の音が変化する。それはなぜかと考える。このアルバムでは珍しい楽器は一切使っていない。 しかし、アコースティックギターの音が今まで聴いたどの音とも違っている。ギターを弾く際にでてくる雑音も音楽の中に取り入れている。しかもそれはもうほとんど天命に任せるようにほったらかしにされている。それにより、音が平面的に始めは聞こえるのだが、雑音が上に引っ張りだされていき、徐々に立体的に空間的になっていく。あっ、ミックジャガーは後ろの方から歌っているなぁとかこちらがいろいろ妄想できるようになっている。 だから、これはこちらがストーンズから何かを受信するのではなく、こちらが発信したものをベガーズバンケットが受信すルヨウなものではないかと思った。
BEGGARS BANQUETとは直訳で「乞食の宴会」だが、規律の緩い、アウトローたちの集まるパーティーという意味もあるらしい。規律が緩いので、自由な発想で、勿論いろんな悪いことはいっぱい起きるが、多彩な才能が一同に自由に集うため、あり得ないアイデアが巻き起こる。聴きながら、それはこのアルバムのストーリーではなく、このアルバムの音そのものを言い表しているのだと感じて、ゾクッとした。おそらく彼らはこれが時代を経れば経るほど理解されていくことを分かっていたのではないか。

2006年4月11日(火)

午前中から昼にかけて作業。今日はすんなり進む。その後、読書。今話題の「ウェブ進化論」。面白くて一気に読み上げる。なんだかインターネットに関しておぼろげに感じていたことが明瞭になる感じ。これは売れるなぁと思った。しかも、売れかたもネット的であるように思える。グーグルの実態が凄いことになっているなんて話しのネタは普通だったら一般化しないように思えるが、それがネット的には一番ツボである。 一般化しないが、知れば知るほど面白く興味が湧いてくるアイデアがいまきちんと売れるようになっていっているのだろう。この本のなかにもそういうことが出てくる。ロングテールという法則です。なんだかそれでどうする?というのにはボクは手が出ない気がしたけど、それでもどんなに一般受けしなくとも、きちんと感じていることはきちんと作品にしていく作業はこれからの世界にはもっともっと重要だと感じた。
夜妹の姪っ子誕生のポストカード作りにも励む。あとは久々にお礼の手紙を書いた。とても感じの良い紙が見つかったので、封筒も手作りした。ネットの最先端の話しを読んだあとに、手作り便箋をみると不思議な気持ちになる。何がなんだかわからんが、どっちも同じくらいやっていこうと思うわけである。
あとブログをはじめようかなと考え始める。

2006年4月10日(月)

午前中、作業。今日は西荻窪でまだ行ったことがなかったけどなんだか気になっていた魚料理や「しんぽ」に行ってみた。期待を裏切らない店のたたずまい。いいぞ。まずは麦酒を頼んで、お通し。鶏肉のノリ和え。のっけからうまいぞ。注文したのは豚しゃぶサラダ。活きじめブリの刺身。海老のレンコンはさみ揚げ。地鶏の塩焼き。タコニンニクチャーハン。アサリ汁。麦酒後、芋「三岳」。全部うまい。でもタコチャーハンは一番うまい。 これ食ってるときは幸せだった。御かわりしようとした。でもこれじゃ定食屋のいきおいなんで金銭的に心配して、おあいそ。でもひとり3000円ぽっきり。やるねぇ。久しぶりにいい店見つけこちらは高揚。でもこの店、なんだか新しい香りがする。内装のデザインもよくみる魚居酒屋みたいのとは一線を画している、店の店員の雰囲気も今までにはあまりない。ボクはデジタルの感じがした。ネットで超アングラのレコード買ったような気がした。アングラなのに、簡単にネットで買えるというところが何となく似ている。
夜は「hotel calforinia」を一気に読み上げる。これはやっぱ名作だわー。夜中使ってみっちり読む。

2006年4月9日(日)

ワタリウム美術館に行く。今、写真展をやっていて、なんとデビット・ホックニーの写真が生で見れるとあって、ボクはそれだけでいった。スプリンクラーの写真と、朝風呂に入っているジョイナー写真。初めてみた。生写真。本当に簡単なカメラで些細な日常望遠カメラのような目で撮影している。ボクがやりたいのはこうなのなんだよなと一人悦に入る。そのほかにも、アレンギンズバーグの写真やルネ・マグリットの写真など、ボクはとにかく写真家ではない人の写真に惹かれる。 なぜだろう。「なぜ」という言葉と「謎(なぞ)」という言葉はやっぱり関係あるのだろうか。
そのあと、香咲で一服しようと思ったら、腹へっていたのでサンド屋さんで食べる。ハイネケン。
そして漫画の王国、下北沢ヴィレッジヴァンガードへ。勿論お目当ては「HOTEL CALFORINIA」すぎむらしんいち著。ここに愛蔵版上下巻が置いてある。袈裟丸周造さんの「林宏」と一緒に購入。いかん。漫画がこれでは増えすぎている。中毒化している。

2006年4月8日(土)

庭の作業。写真自体はとりあえず撮影終了。後は、編集してまた一冊の本にする。題名に悩む。しかし、少しひらめく。それを元にパソコン作業。今回はブルーシートではなくて、人工芝が素材として使われる。
やりながら、他のアイデアのほうがひらめく。しかし、ここは我慢どころ。とりあえず順番に仕上げていかねばね。0円ハウスから大分時間も経ってきて、すこし焦りも出るが、そんなもの早くしたりできるわけがないので。
カナダの公共ラジオ放送の記者の方から取材申し込みの話。バンクーバーの事を知って連絡をくれたそうだ。それは嬉しい。
ショウガ汁に最近はまっている。
ヒミズもやっぱり購入してしまった。全4巻。シガテラのもとになっている話。暗いが見応え十分。シガテラのあとは「わにとかげぎす」という連載が今始まっているらしい。わにとかげぎすというのは深海魚のことだそうだ。命名のしかたになにか新しい匂い感じる。

2006年4月7日(金)

荻窪のブックオフで古谷実「シガテラ」4巻購入。全6巻で完結。この人はご存知「稲中卓球部」の作者で、しかもボクは稲中は全く読んでいないのに、「シガテラ」を買った。読むうちにグングン引き込まれる。凄いぞ。「シガテラ」とはシガテラ毒のことのようで、毒性をもった海藻を食べて毒を持ってしまった小魚を食べた肉食魚がまたまた毒性を持ち、それを食べた人間が中毒するという。内容は日常に入り込んだ「きらきらとした瞬間」と「ダークな瞬間」にフォーカスしている。 人の内にもっている感情を相当うまく描いている。稲中で先入観をもっていたが、これは全く違う次元に突入している。不思議と最近は映画も音楽も漫画も「新作」に興味が向きまくっている。
ピュで久しぶりに夕食。カブとポークのアラビアータ。カブがうまい。
「シガテラ」の前身にあたる「ヒミズ」という暗ーい作品がありそれも買おう。
荻窪ブックオフって凄いな。デカイ。アングラと超有名作が等価に陳列されている。

2006年4月6日(木)

クラシック音楽で面白いのを探す。バルトークはハンガリーの作曲家。25歳頃からハンガリーからアフリカまで民族音楽のフィールドレコーディングを行いながら、新しい音楽の創作も行った人。キューブリックのシャイニングのなかでも使われている。ハンガリーの民族音楽は現代音楽では考えられない、全く違うリズムや音階の音が混ざった音楽などもあり、それにバルトークが傾倒していったようだ。アメリカの作曲家、ジョージ・ガーシュイン。ジャズとクラシックの間の音。最近好みが微妙なところにばっかり目がいく。

2006年4月5日(水)

団鬼六 真剣師 小池重明読み始める。DISCO NOT DISCOというコンピレーションアルバムがある。これはダンスミュージックのようでちょっと違う。でも本質的にはダンスであるというような曖昧な領域に位置している曲を集めたもの。一曲目はオノ・ヨーコだし、STEVE MILLER BANDなど、勿論アーサーラッセルも入っている。ボクが今やっている庭もGARDEN NOT GARDENなんだよなと、どうしていつもそういうものに惹かれてしまうのか。

2006年4月4日(火)

午前中から六本木のゼロックス工房へ。二度目のプリントアウト。今度はうまくいきそうだ。ここには本当にお世話になっている。
作業は二時頃終わり、TARO NASU ギャラリーで松江泰治展見に行く。今回はカラー作品でグーグルアースみたいな写真。出版された本がいい。
DVDで「ランデブー」という映画を観る。これは車のバンパーに取り付けられたカメラで走っている車を撮っているだけの9分間の映画だが、それがすごい。なぜならパリの町をF1レーサーが猛スピードで信号なんか全く無視で走りまくるからだ。あり得ない映像。日常のF1化。
PHAROAH SANDERSのアンソロジー聴く。この人はもうジャズとかじゃないんだな。民族音楽によっていっている。サックスは声だ。カオス。

2006年4月3日(月)

朝から写真の編集作業。だいぶ写真がまた増えてきたのでここで一回まとめる。作業は意外に順調で夜には全部仕上がる。後はテキストを書けば終わり。テキストを今回は多めにする予定。
終ってからはずっと音楽きく。ちょっと最近止まらない。今日はずっとアーサー・ラッセルという人を聴いていた。この人がボクは気になって仕方がない。はじめはビートジェネレーションの作家たちに影響を受け、アレンギンズバーグと知り合ったりしたあと、現代音楽のジョン・ケージなどとも活動をともにし、彼はチェロをおもに使用するのだが、他にも自分で手作りの楽器なども開発する。 そして、ラリーレヴァーンなどボクが最近気になっているDJたちにもなんと影響を受け、前衛現代音楽、NY.NO.WAVE、そしてダンスミュージックと、そして自身は、チェロだけでなく、歌も歌い、エコーかけまくって、トラックも作成し、宅録のようなことをしていた。ダンスミュージックの素といったかんじだ。彼の音楽に、ボクが今追っているファンクとダンスの違う解釈のヒントが隠されていそうで、一人で興奮している。
今日ありがたい連絡がリトルモアよりある。

2006年4月2日(日)

フェラクティ聴く。この前髪きってもらった美容室でシャンプーしてくれた子が 音楽の話しをしていて、最近どういうのをきいているの?と質問すると、 「ヴァーヴ」と答えられて、ぶったまげた。あの一枚を繰り返して聴いていると言う。 こっちものってきて、スリッツ、ESG、リキッドリキッドの話しをしたのを思い出す。 「ソウ」をみる。これもバタフライエフェクトと並ぶ面白さ。ただ前評判がいいだけの 話題作ではありませんな。バタフライもソウも凄く4次元の世界を描こうとしているのではないかと思った。そこは混沌の世界だ。しかし、それぞれ伏線が多すぎて、複雑な世界を演じているようにも見える。 リンチの場合は元々まともな世界なんてないんだよとみているこっちが勝手に想像してしまう。 話しのオチとかどうでもよくなるのだ。 歩いてすぐに珈琲屋があるのを発見して、行ってみる。珈琲の味はうまい。 雰囲気はまぁまぁ。テーブルと床がしっくり合っていないような感じを受けるが、 それはそれでまた面白いのかもとも思う。 ずっとヴェルヴェットのライブ盤で多分聴いた事が無いやつがかかっていてそれが 気になる。 庭の写真集の表紙アイデア考える。昨日の写真も何枚かレギュラー入りした。 「フォーン・ブース」見る。電話ボックス一つだけが舞台と言うアイデアはとびきりだが、 後がいけない。イマイチ謎も解けずに終了。 トイレの中でボクも勝手に映画のシナリオを考えてみたくなる。 久しぶりにホンマタカシさんの駐車場にマクドナルドの空容器が転がっている写真をみた。 ボクはこの写真が非常に好きだ。パープルの編集本に載っていてそれがまたいい。 ヘルムートラングという洋服の写真はリチャードプリンスがとっていて、それが また凄くいい。やっぱりやる気がない人間の心理で写真を撮っていて、 それで逆にいきいきしてくるという不思議。 人間が動いて生活しているという事が実は「電気ビリビリ」状態のなか行われているという 秘密に気づいている写真。 と喫茶店で適当にみた写真で、いろいろ刷新する。

2006年4月1日(土)

西巣鴨でカメラもって姪っ子に会いにいくが大泣き。 しかし、落ち着いてきたらいい顔してきたのでパチリ。 ポストカード作ろう。 夜レンタルシップで「バタフライエフェクト」「ソウ」「フォン・ブース」 3本借りてくる。 まずバタフライ・エフェクトを見た。 ダサイジャケットと裏の説明を読んでも何の事か分からないし、あまり面白そうでは無いのだが、友人が面白いというので、さらに最近は昔の映画とか漫画とかじゃなく、最新のモノにようやく今になって興味が出てきているので、ぜひ見ようと思っていた。 うん、いいぞ。これはいける!(孤独のグルメ風に) 内容も脚本も映像の雰囲気も、主人公の親友の趣味とかも、 昔育った地元にそのまま変化せずに成長している同級生の描きかたもいい。 タイムスリップサスペンスというよく分からない前宣伝などどうでも良くなる。 かなりリアルな「記憶」についての映画である。 そして映像がいい。洒落ているわけでもなく、リンチみたいなものともちょっと違う。 ぼくは「新しい」と思った。最後に脚本的には多少納得いかないところもあるが、 また繰り返してみたいと思う。 そのちょっとブレた頭で新しく現像したフィルムをみていると色々アイデア浮かぶ。 これはあと1、2週間で完成させたいと思っている。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-